インフルエンザの予防接種に効果はないの?

こんにちは。

だんだん寒くなってきましたね。

この季節になると気になるのが、インフルエンザ。

あなたも予防接種を受けるべきか否かで迷っていますね。

「インフルエンザの予防接種に効果はない!」と言い切っておられるお医者さんもいますので、悩むところです。

しかも、最近は「インフルエンザ予防接種の効果と副作用の両方を理解した上でご自信の判断で受けてください。」となっています。

もしも副作用などが出てしまったらどうしようかと悩んでしまいます。

副作用はなるべく避けたいですよね。

たしか昔は小学校で必ず受けなければならないものでした。

毎年、インフルエンザ予防接種の問診票を義務的に書いて受けていた記憶があります。

しかし今は小学校での集団接種はありません。

現在は「自分で判断して決めるもの」に変わっています。

昔は「みんな受けるものだ!」と理解して受けていましたが、今は自分で判断しなければならないんですね。

本日はインフルエンザ予防接種の効果とその副作用についてお話します。

予防接種を受けるかどうかを迷った時の判断材料にしてください。

ここであなたに質問です。

・インフルエンザ予防接種の効果はどれくらい?

・インフルエンザ予防接種はどんな人が受けるものなの?

・インフルエンザとは何?

・インフルエンザ予防接種の副作用にはどのようなものがあるの?

これらの質問にあなたは明確に答えられますか?

正しい知識を持たなければ、自分で判断することは出来ません。

ここでは予防接種の効果はどれくらいか、インフルエンザとは何か、予防接種の副作用にはどのようなものがあるのか、などについてお話しします。

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インフルエンザ予防接種の効果はどれくらいなの?

インフルエンザ予防接種を受けてどれくらいの効果があるのか、ご存じですか?

【 厚生労働省のホームページからの抜粋 】

( 引用はじめ )

厚生労働省は、65歳以上の老人福祉施設・病院に入所している高齢者については34~55%の発病を阻止し、82%の死亡を阻止する効果があったと報告しています。

※平成11年度 厚生労働科学研究費補助金 新興・再興感染症研究事業「インフルエンザワクチンの効果に関する研究(主任研究者:神谷齊(国立療養所三重病院))」。

( 引用終わり )

あなたはこの数字をどう読みますか?

発病を阻止したのが34~55%と言うことは、効果があったのが半数以下と言うことです。

半分以上の人には効かなかったとも読めます。

またこれは病院に入院している65歳以上の高齢者のデータなので、もともと身体が弱かったとも取れます。

そのように考えると、健康な若者ならば、もっと効き目があると考えて良さそうですね。

反対に入院しているわけですから、療養の環境はバッチリ整っているはず。

にもかかわらず、半数以上の人がインフルエンザを発症すると言うことは、普通の人ならもっと確率が悪くなるとも考えられます。

一方、予報接種を受けていれば、重症化を防ぐことが出来るとも言われています。

先の「82%の死亡を阻止する効果があった」とするデータをもう一度見てみると重症化を防ぐ効果がかなり大きいように思えます。

これらのデータから言えることは次の通りです。

・予防接種を受けても半数の人がインフルエンザにかかってしまう。

・重症化を防ぐにはかなりの効果があるかも。

【 インフルエンザ予防接種実施要領からの抜粋 】

もう一つ厚生労働省の「インフルエンザ予防接種実施要領」から一部引用します。

(引用はじめ)

インフルエンザ予防接種実施要領

1 予防接種台帳
(1) インフルエンザの予防接種の対象者は、(1)65歳以上の者及び(2)60歳以上65歳未満の者であって、心臓、じん臓又は呼吸器の機能に自己の身辺の日常生活が極度に制限される程度の障害を有する者及びヒト免疫不全ウイルスにより免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障害を有する者であること。

・・・・・中略・・・・・

2 対象者に対する周知

・・・・・中略・・・・・
その際、予防接種法の趣旨を踏まえ、積極的な接種勧奨にわたることのないよう留意すること。

(引用終わり)

ここに書かれていることを分かりやすく言えばこうなります。

・インフルエンザ予防接種を受けた方が良いのは、65歳以上の人と60歳から65歳の間で寝たきり状態の人である。

・積極的に奨励することはしないように。

つまり、予防接種は身体の弱いお年寄りを対象にしており、しかも積極的に推奨するものではないということです。

対象に子どもや学生、働き盛りの世代は含まれておりません。

しかもあくまでも自発的に受けるものであるというスタンスですね。

【 世界保健機関ホームページより抜粋 】

もうひとつ、世界保健機関(WHO) メディアセンター インフルエンザのページを翻訳したものを紹介します。

世界保健機関(WHO) メディアセンター インフルエンザ 【グーグル翻訳版】

翻訳前のサイトはこちらを参考にしてください。

世界保健機関(WHO) メディアセンター インフルエンザのページ

( 引用はじめ )

・Prevention

 防止

・The most effective way to prevent the disease is vaccination.

 病気を予防する最も効果的な方法は予防接種です。

・Safe and effective vaccines are available and have been used for more than 60 years.

 安全で効果的なワクチンが入手可能で、60年以上使用されています。

・Among healthy adults, influenza vaccine provides protection, even when circulating viruses may not exactly match the vaccine viruses.

 健康な成人のうち、インフルエンザワクチンは、循環するウイルスがワクチンウイルスと正確に一致しない場合でも、保護を提供する。

・However, among the elderly, influenza vaccination may be less effective in preventing illness but reduces severity of disease and incidence of complications and deaths.

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 しかし、高齢者の中では、インフルエンザワクチン接種は病気の予防には効果が少ないが、病気の重症度や合併症や死亡の発生率を低下させる可能性がある。

・Vaccination is especially important for people at higher risk of serious influenza complications, and for people who live with, or care for, high risk individuals.

 ワクチン接種は、重篤なインフルエンザ合併症のリスクが高い人や、高リスクの人と一緒に暮らしている人、またはその人を気遣っている人にとって特に重要です。

・WHO recommends annual vaccination for:

 WHOは、毎年次のワクチン接種を推奨しています。

・pregnant women at any stage of pregnancy

 妊娠のどの段階でも妊婦

・children aged between 6 months to 5 years

 6ヶ月から5才までの子供

・elderly individuals (aged more than 65 years)

 高齢者(65歳以上)

・individuals with chronic medical conditions

 慢性的な健康状態の個人

・‬health-care workers.

 医療従事者。

( 引用終わり )

世界保健機関の方は、6ヶ月から5才までの子どもは含まれていますが、学生や健康な成人は対象に含まれておりません。

この世界保健機関の報告によれば、予防接種には効果があるとしながらも、高齢者や思い病気にかかっている人や医療従事者に奨励する程度で、全人類が受けるべきものという位置づけではありません。

したがって、インフルエンザ予防接種は必ず全員が受けなければならないというものではなく、それぞれの状況に応じて受けるのが良いのです。

インフルエンザと普通の風邪との違いは何か?

そもそもインフルエンザは、普通の風邪とどこが違うのでしょうか?

ざっくりと言ってしまえば、「普通の風邪よりも熱が高く、症状のひどいもの」と言うことが出来ます。

【 普通の風邪の症状 】

普通の風邪は様々なウイルスによって起こりますが、その多くが、のどの痛み、鼻汁、くしゃみ、咳等の症状が中心です。

全身症状はあまりありません。

発熱もインフルエンザほど高くありません。

重症化することもほとんどありません。

【 インフルエンザの症状 】

一方、インフルエンザは、インフルエンザウイルスに感染することによって起こる病気です。

特徴的なのが38℃以上の高熱です。

さらに頭痛、関節痛、筋肉痛、全身倦怠感等の症状が急に現れます。

「グッタリしている!」と言う印象ですね。

普通の風邪と同じように、のどの痛み、鼻汁、咳などの症状もあります。

子どもの場合、まれに急性脳症を起こすことがあります。

また高齢者の方や免疫力の低下している方は肺炎を併発したりして、重症になることがあります。

インフルエンザ予防接種の副作用について

インフルエンザ予防接種による副作用には予防接種した場所の赤み、はれ、痛み等があります。

これは予防接種を受けた人の10~20%に起こりますが、通常2~3日でなくなります。

身体全体の反応としては、発熱、頭痛、寒気、悪寒、だるさ、倦怠感などがあります。

これらは予防接種を受けた人の5~10%に起こり、こちらも通常2~3日でなくなります。

また、まれにアナフィラキシーショック、発疹、じんましん、赤み、かゆみ、呼吸困難などの見られることもあります。

これらのショック症状は、予防接種後すぐに起こることが多いので、接種後30分間は接種した医療機関内で安静にしていてください。

万が一の場合、病院ですぐに処置してもらえます。

また、帰宅後に異常が認められた場合には、すぐに医師に相談してください。

厚生労働省が把握しておるインフルエンザ予防接種による重い副作用には主に次のようなものがあります。

ギラン・バレー症候群、急性脳症、急性散在性脳脊髄炎、けいれん、肝機能障害、喘息発作、血小板減少性紫斑病等。

しかし、報告されたものの原因が予防接種かどうかは、まだ明らかになっていません。

さらにインフルエンザ予防接種後に死亡した例も数件ありますが、予防接種との因果関係はなかったとのことです。

なお、インフルエンザワクチンは卵白から作られているので卵アレルギーの方は注意してください!

つまり副作用の心配はゼロではないけれども重篤な副作用はほとんど起こっていないということです。

まとめ

・インフルエンザとはインフルエンザウイルスによる高熱を伴う風邪である。

・予防接種により、半数程度発症を押さえることが出来る。

・重症化を防ぐ効果が大きい。

・まれに副作用がある。

・主に乳幼児や高齢者などの病気がちの人を対象にしたものである。

これらの情報を考慮してインフルエンザ予防接種を受けるかどうかを判断してください。

私もこれらの情報を元に自分の置かれた状況に照らし合わせ答えを導き出しました。

あなたもあなたの状況を考慮して答えを出してください。

インフルエンザを受けるかどうかで悩んでいるあなたの参考になれば幸いです。

最後まで読んでくださりありがとうございます。

下記の記事も参考にしてください。

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