ママチャリ自転車やシティサイクルに空気を入れようとしても、空気入れに全く手応えがないことってありませんか?
空気入れのレバーを押してもスカスカのユルユルで全然抵抗がないんです。
当然タイヤに空気は全然入りません。
でもこれは空気入れの寿命ではないんです。
簡単に分解修理することが出来るんですよ。
本日は自転車の空気入れの直し方についてお話ししますね。
あなたの参考になれば幸いです。
自転車空気入れポンプで空気が入らない症状とは?
ママチャリ自転車やシティサイクルに空気を入れようとしても空気の全く入らないことがあります。
タイヤやチューブに問題のあることがほとんどですが、中には空気入れポンプそのものに異常のあることもあります。
本日は空気入れポンプの方に問題がある場合のお話しです。
空気入れポンプそのものの異常とは次のような症状です。
・空気入れのレバーに全く手応えがない
・空気入れのレバーが固すぎる
・空気が漏れている
【 空気入れのレバーに全く手応えがない 】
空気入れポンプのレバーを押してもスカスカで空気を押している手応えの全くない状態です。
これはシリンダー内についているパッキンの異常です。
本日はこの症状について詳しくお話ししますよ。
【 空気入れのレバーが固すぎる 】
今度は逆に空気入れのレバーが固すぎる場合です。
この症状の場合は、空気入れのどこかが詰まっています。
その詰まりを解消すれば直ります。
この症状の場合の修理方法はこちらの記事が参考になります。
→ 自転車にポンプで空気が入らないときの原因は?修理方法はこれ!
【 空気が漏れている 】
空気を入れている手応えはあるけれどもとこかで空気が漏れていて空気の入らないこともあります。
この症状で多いのがチューブに穴が開いていたり、トンボ口(とんぼぐち)と呼ばれる洗濯バサミのような形をした部分の異常です。
この症状の場合は、チューブとトンボ口を交換します。
交換の手順は上記【自転車にポンプで空気が入らないときの原因は?修理方法はこれ! 】を見れば分かります。
自転車空気入れがスカスカで空気が入らない時の修理法はこれ!
では本題に入ります。
本日お話しするのは、空気入れポンプがスカスカで手応えが全くない場合です。
ポンプのレバーを押しても全然力の入らない時は、シリンダー内のパッキンに異常があります。
【 パッキンの劣化 】
パッキンが摩擦ですり減っていたり、切れていたりしています。
中にはパッキンが外れてなくなっていることもあります。
下の写真をご覧になってください。
これが空気入れポンプのパッキンです。
プラスチックの部品にゴムのリングが付いています。
このゴムがボロボロになっていたり、切れていたり、または無くなっていたりすると手応えの全くない空気入れになります。
原因が分かれば、対処法が見えてきます。
この症状に対する修理法はパッキンを新しいものに交換することです。
交換するのも2つのやり方があります。
1つはこの部品全体を交換すること。
もう1つはゴムのリングだけを交換することです。
この部品全体をポンプパッキンと言います。
ホームセンターの自転車用品コーナーや自転車量販店でこの部分だけを購入出来ます。
価格は500円~600円くらいです。
もう1つのゴムのリングだけを交換する方法ですが、ホームセンターでも大きなプロショップのようなところに行くと売っています。
ゴムのリングだけでも500円くらいします。
もっと安けりゃ良いのにっていつも思います。
それでは具体的な分解修理方法です。
【 空気入れの分解 】
空気入れの分解はとても簡単です。
シリンダーのギザギザになったフタを外すだけです。
シリンダーのフタは左に回すと外れます。
固い時は運送屋さんが使うゴム付きの手袋があると力が入りやすいです。
錆(さ)びて固まっているときには、ハンマーで角をカンカン叩いてから回してみてください。
外れました。
そしてレバーを引き抜くとポンプパッキンが簡単に抜けます。
抜けました。
これが正常な状態のポンプパッキンです。
プラスチックの部品にゴム状のリングが付いていますね。
何の手応えもないときはこのゴムのリングが薄くなっていたり、リング自体がなくなっていることが多いです。
こんな感じです。
【 ポンプパッキンの購入 】
ポンプパッキンはホームセンターの自転車コーナー、または大手自転車量販店で購入するんでしたね。
「ポンプパッキンを下さい!」と言えば通じます。
ほとんどが統一規格なので1種類しかありません。
【 ゴムリングのみの購入も可能 】
またはゴムのリングだけを購入する方法もあります。
ゴムリングは水道用品コーナーで売られています。
水道用品売り場ではこのゴムリングのことを「パッキン」と言っています。
参考にウチの空気入れのゴムのリングの寸法を載せておきます。
ウチの空気入れのゴムのリングの大きさは外径が31mm、厚みが4mmでした。
またシリンダーの内径が29.5mmです。
あなたの自転車空気入れのゴムのリング部分だけを取り外して持っていけば確実です。
油汚れが凄いので、透明な袋に入れて持っていってくださいね。
【 グリスの塗り方 】
磨耗(まもう:すり減ること)を防ぐためにシリンダーの内側にグリスを塗ります。
これは機械全般に使える一般的なグリスです。
グリスとは固い油と言う意味です。
グリスの代用品としてはハンドクリームやワセリンが使えます。
自転車空気入れのためだけにわざわざグリスを買う必要はありませんよ。
油(グリス)の塗り方を説明します。
シリンダー全体に満遍(まんべん)なくたっぷりと塗ります。
入口のところしか手が届きませんが、ここにたっぷりと塗れば大丈夫です。
あとは組み立てて使用している内にシリンダー全体に塗り広げられます。
油を多く塗りすぎたとしても、それほど悪い影響はないので、安心してくださいね。
この油の働きは「摩擦の軽減」と「気密性の保持」です。
シリンダーとポンプパッキンが擦(す)れて摩擦(まさつ)が起きるので、滑らかに動くようにしているんです。
もう1つは気密性の保持と言って、空気がすき間から抜けていかないようにしています。
【 組み立て 】
油を塗ったら組み立てです。
パッキンを入れる時にちょっとコツが要ります。
パッキンがなかなか中に入らないんです!
それもそのはず、パッキンはシリンダーの壁面にピッタリとくっついているんです。
しかもシリンダーの内径が29.5mmなのに対して、ゴム状のリングは外径が31mmですから、明らかにゴムリングの方が大きいんです。
なので入れ難(にく)くて当たり前です。
なのでちょっと強引に押し込んでくださいね。
指で押し込むようにするのがコツです。
入りました。
【 フタを閉める 】
このフタは右に回すとはまります。
あまり強く締める必要はありません。
普通にギュッと締めるだけで大丈夫ですよ。
以上で完成です。
ねっ、簡単でしょ!
自転車の空気入れで空気が入らないときの不具合の原因はこれ。
最後に空気入れポンプの構造についてお話ししますね。
ポンプの仕組みを知れは、何か不具合の出たときに何が原因かを予想出来るようになるからです。
原因を予想出来れば、買い換えるか修理するかの判断が出来るようになります。
そして自分で修理することも出来るようになるんです。
ゴムのリングの動きに注目してください。
【 レバーを引き上げる時 】
レバーを引き上げる時は、パッキンの下にあるプラスチックの欠けているところから空気が逃げていきます。
なので引き上げる時は空気が上から下に通ります。
つまり、外の空気がシリンダー内に流れ込むんですね。
【 レバーを下げる時 】
レバーを下げる時はすき間から空気が入って行こうとしますが、上のプラスチック部分には逃げ道(欠けている所)がないので空気の逃げ道がありません。
よって空気は圧縮されノズルを通ってタイヤチューブの方に送り込まれて行くのです。
ホームセンターに売っているポンプパッキンはこんな形状のものが多いです。
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まとめ
本日はママチャリ自転車やシティサイクルに空気を入れる時に、空気入れに全く手応えがない場合の修理法についてお話ししてきました。
中のゴムのリングの破損が主な原因でしたね。
このゴムのリングやポンプパッキン全体を交換すれば良いんでした。
あなたの参考になれば幸いです。
その他、自転車に関する記事はこちらにまとめています。
自転車タイヤの修理を自分で!ブレーキのやり方とその他まとめ。
【 2019年10月25日追記 】
読者の方からの指摘で、日本製の同じ細身のタイプの空気入れにもパッキンのサイズの合わないものがあることが判明しています。
なので空気入れのパッキンを購入される場合は、シリンダーの内径を計測するか、ポンプ本体またはパッキン部分を持参し自転車屋さんに見てもらうのが安心です。
参考にしてください。
先ほど自転車のタイヤに空気を入れようとしてみるとスカスカなったので、修理方法を探していたのですが当サイトのおかげで治すことができました。わかりやすい解説でした、ありがとうございます!
メッセージありがとうございます。
これほど嬉しい言葉はございません。
また勉強して記事書きます。
本当にありがとうございます。
空気入れがスカスカになったので、ゴムパッキンを買って交換してみたのですが、入れるときもそんなに苦労はせずにシリンダー内にはめこめました。しかしながら、ハンドルを押してみても、少しは手ごたえがあるのですが、自転車のタイヤに入るほどの空気がでません。ちなみに商品は、panaracerのBFP-PSAB1です。リング状のゴムパッキンがハマっていたところは、すごく簡単な構造で、サイトの写真にあるようなねじやプラスチック製のパーツはありません。多分ピストンそのものが空洞になっているので必要ないのかなとは思います。なにが故障の原因なのでしょうか?
コメントありがとうございます。
新品に交換されてもスカスカだったと言うことは、可能性としてはサイズが合っていないことが一番に考えられます。
見るからに太い空気入れを除いて、ほとんどの空気入れのシリンダーが同じサイズと思っておりましたが、そうではないと言うことになります。
勉強不足で申し訳ありません。
記事本文にもサイズに気を付けるように加筆しておきます。
ご指摘ありがとうございます。
初コメントです!
先日、クロスバイクに空気を入れようと思ったら、ポンプがスカスカでまったく使えませんでした。
新しいポンプを買おうか迷いましたが、もったいないし、古い使えないものを処分するにもお金もかかるし手間もかかるで・・・
そこで調べたらこちらのブログにたどり着きました!
分解して、リングを確認しましたが特に異常は見られず?
少しお湯で温めて硬化したものをふやかし、ラバープロテクトスプレーで保護し再度やってみましたが変わらず・・・
ひょっとしてグリスが足りないのかな?と思い、(家にはグリスはありませんでした)ハンドクリームで代用できると書いてあったので試してみました。
そしたらなんと、空気入れ復活!すごーく助かりました!
なんでも新しいものを買うのではなく、修理できるものは調べて再利用したほうがいいですよね!
本当に為になりました!ありがとうございます♪
メタボリックとうちゃん、さんへ。
コメントありがとうございます♪
グリスの代用品についてですね。
そうなんです!
ハンドクリーム結構使えます♪
扇風機の首振りでギーギー音がしている時にも、回転部分を簡単に分解してハンドクリーム塗ったら、音が全然しなくなりました。
この記事ではグリスの代用品がメインではありませんでしたが、『読者の方はこんなところに共感してくださるのか!』と新鮮な驚きがありました。
これもメタボリックとうちゃんさんがコメントしてくださったお陰です。
こちらこそ、ありがとうございます♪
こんにちは。10年前に購入したパナレーサーの空気入れ(BFP-GBG)がスカスカになり、こちらの記事を参考に復活させることができました!
最初はワセリンを塗ってみたのですが改善せず、次にホームセンターで内径28ミリのOリング(SANEI PP50-28 231円)を購入し取り付けたところ新品のように直りました!
空気入れレバーの一番上から手応えがあり、勢いよく空気が出るのは気持ちがいいですね。
自転車のタイヤをパンパンにしてやりました。
ありがとうございました!
≪空気入れレバーの一番上から手応えがあり、勢いよく空気が出るのは気持ちがいいですね。
自転車のタイヤをパンパンにしてやりました。≫
この感覚、全く同感です!
かわもちさん、コメントありがとうございます。
数年前に買ったゲージ付きポンプがスカスカになってしまいました。
直す方法はないかと検索してこちらにたどり着きました。
説明の通り、レバーを引き抜きパッキンを見たところ少しずれていました。
パッキンの位置を直し、せっかくなのでハンドクリームを添付して戻したところ、
今まで通り使えるようになりました。
またしばらく使い続けられそうです。ありがとうございました。
hata さん、こんにちは。
さっそく試してくださったのですね。
ありがとうございます。
お役に立てて嬉しいです。
先程、ちょっと出かけようと思い自転車の後輪が空気少ないと思い空気入れ使ったところスカスカでした。
そこで検索したらこちらの記事を発見、さっそく実行してみました。
ずいぶんと古い空気入れのためか、パッキンが掲載のものと違っていました。
プニプニ状態になってました。
でも、試しに手でパッキンをムニムニ(?)して戻して(戻し少しキツかったです)組み立てたら押した時に手応えが復活、見事に空気入れることができました。
感謝、感謝です。
すぐ購入に走らずよかったです。
ありがとうございます。
助かりました。
ぷにぷにしていたにも関わらず、直って良かったですね。
コメントありがとうございます。
嬉しいです。
スカスカ。
新しい空気入れを買う事しか考えていなかったところ。
シリンダー?
パッキン?
簡単に外したらパッキンがズレていただけで直したら空気が入るようになりました。
本当にありがとうございました。
おおっ!
パッキンのズレですか~!
なるほど~、それもありそうなことですね!
以前、フタを開けたけど不具合が分からなくて、組み立てたら勝手に直っていたことがあります。
もしかしたら、パッキンのズレだったかも知れません。
こちらこそ、情報ありがとうございます。