自転車のタイヤがパンクしたかどうかを自分で調べることが出来るのでしょうか?
自転車に乗ろうとした時にタイヤがに空気が全然入ってないことがあります。
「あれっ?パンクかなぁ?」
でも、とりあえず空気を入れてみると、なぜか空気が入ったりします。
「あれっ?パンクじゃなかった~!」
また翌朝も同じようにタイヤがぺちゃんこ!
「なんでだ~?」
自転車のタイヤの空気が抜けたときに自転車屋さんに持っていく前に、自分でパンクなのかどうかを判断することって出来るんでしょうか?
自転車のタイヤがパンクしたかどうかの判断は自分で出来るの?
タイヤの空気が抜けたときに、タイヤに画鋲(がびょう)や釘(くぎ)が刺さっていたら、だれでも「これはパンクだ!」と分かります!
でもそうでなければ何が原因か分かりません。
そんな時に自転車屋さんに自転車を持って行く前に自分でパンクなのかどうかを判断することが出来たら良いなと思いませんか?
それが、実はある程度自分で出来ちゃうんです。
「ある程度」と言うのがミソですね。
なぜなら完全に修理するには自転車屋さんに持って行って判断してもらうのが一番確実だからです。
しかし本日ご紹介する内容をすれば80パーセントの確率で、パンクかどうかを判断することができるようになりますよ。
そのメリットは次の二つです。
・修理代が安くなる
・パンクの知識が付く
【 修理代が安くなる 】
自転車屋さんに自転車を持ち込んでパンク修理を依頼すると最低1,000円はかかります。
それはあらゆる可能性を想定して完全に修理してくれるからです。
しかしパンクの修理と言っても、実はいろいろな症状があります。
虫ゴムの交換だけなら300円から500円。
ネジが緩んでいるだけというパンクもあって、こちらはネジを締めるだけですからもちろん0 円です。
この二つの症状は素人さんでも、ちょっとした知識があればすぐできるようになります。
【 パンクの知識が付く 】
もう一つの利点はパンクに対する知識がつくということです。
パンクした時にいつも近くに自転車屋さんがあるとは限りません。
そんな時にパンフに関する知識があると 自分で直すことができちゃったりします。
では具体的に説明します。
タイヤがパンクしたかどうかを調べるには次の二つが重要です。
・じっくり観察する
・手順を守る
【 じっくり観察する 】
自転車屋さんは長年の修理の経験とカンから瞬時にパンクかどうかを予想することができます。
腕の良い自転車屋さんは遠くから自転車を運んでくるお客さんの雰囲気で大体の修理内容分かると言います。
しかしそのカンが外れることもあります。
実はパンクといってもその症状は実に様々なんです。
そして原因も多岐に渡ります。
なので自転車屋さんは大体の予想はしながらも、じっくり観察しながら一つ一つ手順を追って 原因を判断して行っています。
自転車屋さんに持っていた時に「 いつからですか?」とか「空気入れてみましたか?」聞かれたことがあると思います。
それはお医者さんの問診と同じで、お客さんから自転車が最近どんな様子だったのかを聞き出しているんですね。
なのでパンクかどうかの判断をする第一のポイントはじっくり観察するということです。
【 手順を守る 】
次に大事なのが手順を守るということです。
電化製品の分解修理を仕事にしている人にとっては当たり前のことなんですが、 分解する時には決められた手順があります。
何も考えずに全て分解してから原因を考えるよりも、一つ一つの手順を追って分解する方が原因を見つけやすいです。
それでは自転車のタイヤがパンクかどうかを判断する方法についてお話ししたいと思います。
自転車のタイヤのパンクを確認する方法はこれ!
自転車のタイヤのパンクといっても、その原因は大きく二つに分かれます。
① バルブ
② チューブ
【 ① バルブ 】
バルブとは空気を入れるところの金具のことです。
このバルブに異常のある場合にタイヤの空気が抜けてしまいます。
バルブの中には虫ゴムというゴム片の付いた金属の部品が入っています。
これを抜き取る際に注意しながら行うとバルブが原因かどうかが分かります。
【 ② チューブ 】
バルブに異常がない場合はチューブに異常があるということなります。
タイヤに画鋲(がびょう)や釘(くぎ)が刺さっていたら、誰でもチューブが原因だとわかります。
しかし、パッと見でそのような明らかな異常がない場合には、空気の漏れる原因がチューブなのかどうなのかは分かりません。
そしてこの順番も結構大事なんです。
私が自転車の修理を始めた頃は、このことがよく分かっていなくて、何も考えずにいきなり虫ゴム外してタイヤからチューブを引き出して水につけて点検していました。
つまり全てを分解してから原因を探ろうとしていたんです。
ところがどんなに点検しても原因の見つからないことが何度もありました。
実はこれでバルブが緩んでいただけだったんです!
この経験からバルブを分解するときに一番気をつけるようにしています。
自転車のタイヤがパンクかどうかの見分け方!
それでは具体的に自転車がパンクかどうかを見分ける方法についてお話しします。
手順は下記の通りです。
① バルブネジをチェックする
② 虫ゴムをチェックする
③ タイヤをチェックする
【 ① バルブネジを締めてみる 】
一番初めに行うことはバルブネジの締まり具合を確認することです。
なぜならばこのネジが緩んでいるために空気の漏れてしまうことがあるからです。
本当にこのネジの緩みだけが原因ならば、この先に行う虫ゴムの点検もチューブを水につけて穴を探す点検でも異常は見つかりません。
今回はバルブの緩みは原因ではない!
もしもこの時にバルブの緩んでいることを発見したら、このバルブをきっちり閉めるだけでタイヤの空気漏れがなくなるかもしれません。
その場合はバルブをしっかり閉めて空気を入れてしばらく様子を見てください。
私も自転車修理をしている中で、お客様から依頼されたパンク修理の約5%にこのパルブの緩みが原因だったということがあります。
しかし万が一虫ゴムの劣化やタイヤチューブに小さな穴が開いていることもありえるので、パンク修理の依頼をされた場合にはタイヤのチューブを引き出して水に沈めて穴が開いているかどうかまで調べていますよ。
【 ② 虫ゴムをチェックする 】
続いてバルブの先端についているゴムのキャップとバルブネジを外します。
このゴムキャップの役割は、雨水やゴミが入るのを防ぐ役割です。
このゴムキャップに空気漏れを防ぐ役割はありません。
バルブのネジを外すときには注意が必要です。
なぜならば空気圧で 中の虫ゴムの飛んで行くことがあるからです。
バルブネジを回しながら中の空気を完全に抜いてからネジを外すようにしてください。
今回の修理のようにタイヤの空気が完全に抜けている場合は、虫ゴムが飛んでいく心配はありません。
バルブの中にあるゴムのことを「虫ゴム」と言います。
虫ゴムをかぶせている金属の細長い棒のことを「フランジャー」と言います。
この虫ゴムは消耗品です。
この虫ゴムがボロボロになってしまい空気が抜けてしまうのがパンクの原因の一つです。
今回虫ゴムは少々傷んでいるように見えますが、使えないというほどではありません。
ということは、今回のパンクはバルブが原因ではなくてタイヤのチューブの方にあるということが予想されます。
今回は虫ゴムの劣化はなかった!
ここで虫ゴムがボロボロになっていたら虫ゴムがパンクの原因である可能性が高いです。
そんな時には虫ゴムの交換にチャレンジしてみましょう。
虫ゴムの交換は素人の方にもできます。
こちらの記事を参考にしてください。
ママチャリ自転車の空気が突然抜ける!虫ゴムの応急処置法はこれ!
【 ③ タイヤをチェックする 】
バルブに異常のないことがわかりましたので、続いてタイヤをチェックします。
後輪を回してタイヤをぐるっとチェックします。
この時は目でよく見て、または指で軽く触って何か異常がないかを見ていきます。
画びょうの頭の取れたものなど金属片の刺さっていることもありますので 怪我しないように気をつけながらチェックして下さい。
あっ!見つかりました!
ここの部分に亀裂が入っています!
ゴムを指でめくると中の白い繊維が見ていました。
これはタイヤの一番内側に貼り付けてあるタイヤに強度を持たせるための繊維です。
つまりこのタイヤは完全に穴が開いているということです。
これで今回この自転車はタイヤに穴が開き中のチューブが外に飛び出して傷付き穴が開いた正真正銘のパンクであることが確定しました。
こんな風にタイヤに穴が開いてしまうと、どんなに腕の良い自転車屋さんでもタイヤの修理は不可能です。
タイヤと中のチューブをセットで新品に交換する以外に修理方法はありません。
もしもこのタイヤのチェックの時に異常が見つからなかった場合には、チューブにピンホールという小さな穴の空いているパンクであることが多いです。
そのためにも初めに行ったバルブの緩みと虫ゴムのチェックが大切なんですね!
そうなるともう素人さんの手には負えないので潔く自転車屋さんに修理を依頼してください。
バルブに緩みがなく、虫ゴムとタイヤの表面にも異常がなかったら、チューブのピンホールパンクの可能性が高い!
今回のチェック方法を動画にしましたので、確認してみてください。
この自転車はそのまますぐにタイヤ交換を行いました。
自分でタイヤ交換をしてみたいという方はこちらの記事が参考になります。
自転車後輪の外し方ママチャリの場合。ブレーキとチェーンも外して!
まとめ
本日は自転車のタイヤの空気が抜けた時に、パンクなのかどうかを調べる方法についてお話しました。
自転車屋さんはここまでのチェックをほんの1分で行なってしまいます。
でもそのやり方さえわかれば、素人のあなたでも5分程度でチェックすることができるんですよ。
ポイントは次の三つでしたね。
・バルブのネジが緩んでいるだけかも知れない
・虫ゴムが傷んでいるだけかも知れない
・チューブに穴が開いているのかも知れない
これを順番にチェックするのがいいんでした。
また概観を観察したときに、画びょうが刺さっていたり太い釘が刺さっている場合にはそれが原因だとすぐに分かりますので、すぐに自転車屋さんに持って行きましょう。
参考にしてくださいね。
その他、自転車に関する修理関係の記事をこちらにまとめています。
自転車タイヤの修理を自分で!ブレーキのやり方とその他まとめ。