シティサイクルやママチャリ自転車のチェーンが外れてしまったんですね。

そしてチェーンを元に戻そうにもチェーンを覆(おお)っているカバーの外し方が分からないと、どうして良いか途方に暮れてしまいます。

でも安心してくださいね!

この記事を読むとフルカバーの自転車のチェーンカバーの外し方から、外れてしまったチェーンの復旧の仕方、そしてチェーンが外れないようにするための引っ張り調整まで出来るようになるんですよ!

特に自転車の修理がはじめての方を対象に分かりやすい説明を心がけました。

スポンサーリンク
  

自転車のチェーンが外れたらどうする?

自転車のチェーンが外れるのは、あなたが自転車をよく利用しているからです。

どんなに慎重に乗っていても自転車に長く乗っていると誰でも1度や2度はチェーンの外れを経験するものです。

チェーンの外れは自転車修理の中で最も簡単なものの一つです。

なのでその仕組みさえ理解すれば素人のあなたでも簡単に修理することが出来るんですよ。

ところで自転車は種類によってチェーン外れの起こりやすい自転車と外れにくい自転車があるんです。

そこで問題です!

【 第一問 】

次に示す三つのタイプの自転車の内、チェーンが最も外れやすいのはどのタイプの自転車でしょうか?

①外装5段変速機付きの自転車

②内装三段変速機付きのハーフカバーの自転車

③変速機なしのフルカバーの自転車

【 解答 】

答えは、「①外装5段変速機付きの自転車」です。

あなたの予想は当たりましたか?

この外装変速機付きの自転車は後輪の歯車が一列に並んでいます。

この上をチェーンが横滑りして変速(シフトチェンジ)していくんです。

このシフトチェンジの横方向の動きがペダルの歯車に伝わってしまうとペダル側の歯車からチェーンが外れてしまいます。

これがチェーン外れのメカニズムです。

これに対して②の内装三段変速機付きのフルカバーの自転車は、チェーン外れはほとんど起こりません。

なぜならば、シフトチェンジしてもチェーンが横方向に動くことがないからです。

内装変速機は後輪の軸の太いのが特徴ですが、この軸の中に機械的な変速機が入っており、シフトチェンジしても後輪の歯車の回転数が変わるだけなんです。

③の変速機なしのフルカバーの自転車も同様で、チェーンに横方向の力の掛かることがないので、滅多(めった)にチェーンが外れないんです。

そこで第二問です。

【 第二問 】

もしもチェーンが外れてしまったら、上の三つのタイプの自転車の内、最も作業しやすいのは一体どれでしょうか?

【 解答 】

これも答えは「①外装5段変速機付きの自転車」なんです。

つまり、外装変速機の自転車はチェーンが外れやすい代わりに修理も簡単なんです。

ギアのすき間に食い込んでいない限り、何の道具も必要ありません。

外装変速機の自転車のチェーン外れ修理方法はこちらの記事が参考になります。

 → ママチャリ自転車のチェーン外れを直す方法はこれ!外装5段変速車。

②内装三段変速機付きのハーフカバーの自転車はどうでしょうか?

これは滅多にチェーンは外れない代わりに、チェーンが外れるときには何らかの不具合が発生しているので、その不具合を取り除かない限り、何度でもチェーンが外れるようになります。

この辺りの詳しい修理方法についてはこちらの記事が参考になります。

 → シティサイクル自転車チェーン外れ修理の方法はこれ!ハーフカバー車。

③変速機なしのフルカバーの自転車は一番厄介です。

チェーン全面がカバーで覆われているために、チェーンカバーを外してしまわない限りチェーンを元に戻すことが出来ないんです。

特に修理初心者の方は、チェーンカバーの中がどうなっているのか見当も付かないので、とても不安になるんです。

本日は、このフルカバー自転車のチェーン外れについて修理方法を詳しく解説しますよ。

スポンサーリンク

自転車のチェーンケースの外し方はこれ!フルカバー車のとき!

これがウチのフルカバーの自転車です。

チェーンがどこにも見えないのでチェーン外れかどうかも分かりませんね。

先ずはチェーンカバーを外すところから説明します。

チェーンカバーを外すといっても全部外す必要はなくて、後輪の歯車のところ「後ろカバー」と、ペダル側の歯車の所「前カバー」だけを外せばいいんです。

【 後ろカバーの外し方 】

後ろカバーはここのネジを外します。

これは正ネジです。

左に回すと外れます。

こちらはサビて固まっていることが多いです。

そんな時は矢印のところにマイナスドライバーを差し込んでグリグリしてください。

全部外れることもありますが、下の部分で引っかかっていることもあります。

この自転車は下で引っかかりました。

【 前カバーの外し方 】

ここに丸い円盤があり、これを外します。

ネジを緩(ゆる)めるだけです。

ネジは普通の正ネジなので左に回すと外れます。

ネジを失くさないように気をつけてくださいね。

ネジを外したら、マイナスドライバーで引っ張ります。

中学の理科で習ったテコの原理ですね。

サビで固まっていることもありますが「ポコッ!」と外れることが多いです。

外れました。

このままではまだ作業がしにくいので、更に外してペダルに掛けておきます。

ところがこの円盤を外すのに苦労するんです。

そのコツは、ペダルクランクを下にします。

そして円盤を少し上に上げてから下に降ろすと上手く行きます。

外れました。

このようにペダルに掛けておきます。

自転車チェーンを歯車にはめる方法はこれ!

カバーが外れたところで、チェーンを歯車に掛ける作業です。

やり方は次の3ステップです。

①軍手をはめる

②チェーンを歯車に引っ掛ける

③ペダルを回す

【 ①軍手をはめる 】

必ず軍手をしてください。

これは指を怪我(けが)しないようにと、油で汚れないようにです。

一見錆(さ)びで油汚がないように見えるチェーンでもかなりの油汚れが出ます。

新品の軍手もご覧の通りです。

直接指に付いたら石鹸で洗ってもなかなか落ちません。

【 ②チェーンを歯車に引っ掛ける 】

チェーンを歯車に引っ掛けます。

すき間が狭いので指が入らないときはドライバーのようなもので歯車にチェーンを当ててくださいね。

この自転車は指で大丈夫でした。

【 ③ペダルを回す 】

チェーンを歯車に引っ掛けながら反対の手でペダルを回します。

矢印の方へペダルを回します。

更に回します。

指でチェーンが外れないように気をつけながらペダルを回します。

チェーンがチェーンケースと歯車の間に挟まれて上手く回らない時がありますが、多少強引に回して大丈夫です。

チェーンが外れることはあっても切れてしまうようなことはありません。

もしもこの程度の事でチェーンが切れてしまったらそれはチェーンそのものが既に傷んでいたということです。

収まりました。

自転車のチェーン引きの調整方法について。

フルカバーの自転車のチェーンが外れたときには、チェーンが伸びているのが主な原因です。

チェーンの引き(張り具合)を調整しておかないと再びチェーンが外れます。

なのでこのタイミングでチェーンの引き具合も調整しておきましょう。

これが「チェーン引き」という部品です。

このボルトを右に回すとチェーンが引かれていきます。

フルカバーの自転車のチェーンは見えにくいので後方からチェーンカバーの中を覗(のぞ)き込むようにして作業します。

張り具合はペダルが重くならない程度にチェーンをピンと張ってください。

適正な張り具合とはチェーンの真ん中を指で押して1cm凹む程度が丁度いいんですが、フルカバーの自転車では指が届かないので目で見て調整するしかありません。

やり方がよく分からないという方はこちらの記事を参考にしてください。

 → ママチャリ自転車チェーンケースフルカバーの張り具合調整はこれ!

自転車チェーンカバーの取り付け方法はこれ。

チェーン引きの調整が終わったらカバーを元に戻します。

【 後ろカバーをはめる 】

後ろカバーは、写真のように押し込むだけです。

押し込みました。

ネジを右に回して締めます。

【 前カバーをはめる 】

前カバーは外す時にコツが必要だったように、はめるときにもコツが要ります。

まるで「知恵の輪」をやっているような感覚です。

ペダルクランクを上にして、カバーを下げます。

このままでは円盤が上手く入りません。

次にペダルクランクを横にしてカバーを左にずらします。

これでやっとぺダルクランクを抜けます。

ネジを締める前に円盤の右側を差し込みます。

ネジ穴を合わせます。

ネジは右に回すと締まります。

以上で完成です。

【 使用した工具 】

今回使用した工具です。

・プラスドライバー

・軍手

その他、チェーン引きを締める工具は10mmのスパナです。

まとめ

本日は、シティサイクルやママチャリ自転車のチェーンが外れた時のフルカバー自転車の修理方法についてお話ししてきました。

フルカバーの自転車はチェーンが外れにくい代わりに、一旦外れてしまうとカバーを一部外さなくてはならないので、敷居が高いんでしたね。

でも意外と簡単なんで、この記事を読んでチャレンジしてみてくださいね。

もしも上手く行かなくても大丈夫ですよ。

自転車屋さんに持っていって事情を説明したら、その後の修理をやってくれますよ。

その時に目にする職人技にあなたは感動するに違いありません。

「やっぱ、プロは違うわ~!」と感心するんです。

それがあなたの成長にとってどれだけ大切か!

①先ずは自分でやってみる。

②上手く行かなければ人に聞く。

③正しいやり方を学ぶ。



この繰り返しであなたの自転車修理技術はどんどん成長していきます。

あとは数をこなすのみ!

レッツ、チャレンジ!

その他、自転車に関する記事はこちらにまとめています。

自転車タイヤの修理を自分で!ブレーキのやり方とその他まとめ。

スポンサーリンク