今年もF1が熱いですね。

ところでF1のマシンのタイヤを供給しているメーカーが1社に固定されている理由をご存知ですか?

昔は複数のメーカーが競っていたんです。

ところがある理由から1社に限定されるようになってしまいました。

昔からのF1ファンの方にとっては常識ですが、F1観戦初心者の方にとっては分からない問題ですよね。

本日はF1レースで使用されるタイヤが1社に固定された理由についてお話ししますよ。

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F1のタイヤーカーが1社なのはなぜ?

F1のタイヤメーカーが1社に固定されている理由はこれです。

コスト削減



そう、タイヤメーカーを1社に固定した最大の理由は経費削減のためなんですよ。

タイヤメーカーが複数あると競争が起ります。

以前、F1のタイヤメーカーはチーム毎に契約していました。

そしてマシンの特性に合わせてタイヤを研究開発し、供給していたんす。

言ってみればオーダーメイドのタイヤですね。

当然、研究開発費は膨らみます。

F1マシンを1時間走らせるのにおおよそ1,500万円かかるといわれています。

1日6時間の走行テストで1億円近くの費用がかかります。

昔のように走行テストを無制限にやると1チーム2台が3日間走行テストを行なうと6億円、これをレースごとに行なうとなんと年間で120億円です。

タイヤメーカーがそれぞれ独自に競い合ってよいとすれば、テスト走行だけでこれくらいの費用が掛かってくることになります。

これはチームにとって莫大な負担になるんです。

現在はF1に限らず多くのメジャーなレースでは、その多くがタイヤメーカーを1社に限定しています。

際限のないタイヤ開発戦争がチームの経営を破壊しかねないからです。

自由にタイヤメーカーと契約して、自由にタイヤを開発して良いことにすると、お金に余裕のある上位チームの常勝が常態化し、レースの面白みがなくなります。

またエンジンや車体などの他のどんなマシン開発よりもタイヤの性能アップの方が、その効果が大きいことが知られてくるようになりました。

他にも度重なる事故により危険回避、安全重視が叫ばれるようになり、タイヤメーカーを1社に固定する策が取られるようになったんです。

一方、タイヤメーカーが1社しかないと言う状況はタイヤメーカーにも変化をもたらしました。

それまでチームの特性に合わせてオーダーメイドで製造していたものを、既製品として製造するようになりました。

なぜならばチームごとに品質にばらつきがあっては不公平だからです。

現在のレースは「このタイヤを使いなさい!」と指定されているものを使っているんですよ。

そのためにどのチームも同じメーカーの同じ品質のタイヤを使っているんです。

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F1のタイヤメーカーの歴史について。

現在のF1レースはタイヤメーカーが1社に固定されていますが、以前はそうではありませんでした。

F1レースの歴史は1950年代にまでさかのぼります。

最初にタイヤを供給していたのはイタリアのピレリです。

そう現在のF1レースのタイヤを供給しているあのピレリです。

ピレリはF1レースの草創期からタイヤを供給している老舗ブランドなんですね。

途中何度か撤退していましたが、何度も復活して今に至っています。

その後イギリスのダンロップの独占供給の時代があります。

1960年代に入るとアメリカのグッドイヤーが参入してダンロップとの激しいタイヤ戦争が起りました。

1970年代に入ると競争はさらに激化してグッドイヤー、フランスのミシュラン、同じくフランスのエイボン、イタリアのピレリと4社が争うそ四つ巴(よつどもえ)状態になりました。

その後しばらくグッドイヤーの独占状態が続きます。

これは1社に決められていたのではなく、それ以外のメーカーが撤退してしまいグッドイヤー1社が残ったからでした。

そして1997年には日本のブリヂストンが参入し、そしてグッドイヤーは撤退していきました。

1999年と2000年はブリヂストンの独占供給。

2001年から2006年までの6年間はミシュランとブリヂストンの2社がチームと個別に契約してタイヤを供給していました。

そして2007年から2010年までは再びブリヂストン1社の独占供給になりました。

2007年からの独占状態は主催者がF1の出場規定をそのように決めたからです。

その時にミシュランは入札に手を上げなかったんです。

2011年からはブリヂストンからピレリに変り、現在(2019年)に至っています。

このようにタイヤメーカーは1社だけの独占状況が続いたり、数社で競争していたりを繰り返してきましたが、ルールとして1社に決められたのは割と最近の事なんですね。

もし現在タイヤ競争が始まっても、おそらくブリヂストンとピレリの二大メーカーの争いになるのではないでしょうか。

F1がタイヤメーカーを1社に決めたのは2007年



F1から多くのタイヤメーカーが撤退したからと言って、メーカー各社がその後レースに全く参加していないという訳ではありません。

タイヤメーカーはそれぞれ様々なレースで独占供給して頑張っているんです。

イギリス発祥のブランドであるダンロップはオーストラリアで人気のスーパーカーズ・チャンピオンシップに独占供給しています。

2007年に「競争がないとイヤだ!」と言ってF1から撤退したミシュランは、フォーミュラEの選手権にはタイヤを供給しています。

他にも名だたるタイヤメーカーは世界中の何らかの大会でタイヤを供給しながら、今も研究開発を続けているんですよ。

F1のタイヤーカーを1社に固定した効果は?

F1のタイヤを1社に固定したお陰で各チームはそれ以外の研究開発に力を集中させることができるようになりました。

過去のF1レースの記録を見ても、タイヤのレギュレーション(規定)に上手く対応できたチームが勝っています。

つまり「タイヤの性能=レース」の勝利という方程式が出来上がりつつあったんです。

しかし、F1レースの見どころはタイヤだけではありません。

エンジンやボディーの構造、レース中のピットインの回数、ドライバーの技術など、様々な要素があります。

それらの要素の内、タイヤに占める割合があまりにも大きくなりすぎた為に、それ以外の要素に目が向かわなくなったんです。

このような状況を打開する為に、1社に限定する措置が取られました。

今のタイヤはどのチームも同じものが供給される訳ですから、工夫のしようがありません。

そのお陰で、各チームはタイヤの性能以外の部分に多くの時間と労力を向けることが出来るようになりました。

ところで、タイヤを交換するためにマシンは時々ピットインしますが、「何でわざわざピットインする必要があるんだろう?」って、思ったことありませんか?

だってピットインするとそれだけ時間のロスがあるじゃないですか?

ところが、実はピットインした方がマシンのスピード上がるんですよ!

詳しくはこちらの記事をご覧になってください。

F1はピットイン回数を減らしても早くならない!ロスタイムは?

まとめ

本日はF1レースのタイヤメーカーが1社しかない理由とその原因、歴史などについてお話ししました。

タイヤは規定で1社に決められているんでしたね。

全てのチームが同じタイヤで競争しているんです。

しかしこのことはF1マシンにとってタイヤの性能が如何に大切かと言うことを示しているんですよ。

その他、鈴鹿サーキットやF1に関する情報はこちらにまとめています。

F1日本グランプリ鈴鹿サーキットの楽しみ方はこれ!

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