ママチャリ自転車の空気を入れるところの金具が斜めになっていませんか?

これはタイヤの中でチューブが偏(かたよ)っているんです。

タイヤのチューブに偏りがある状態で長く乗り続けているとパンクの危険度がグッと増します。

本日はタイヤのチューブ偏りを簡単に調整する方法についてお話ししますね。

あなたの参考になれば幸いです。

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ママチャリ自転車タイヤチューブの偏りにはこんな危険が潜んでいる!

次の写真をご覧になってください。

タイヤの空気を入れるところの金具が斜めになっているのがわかりますか?

タイヤの空気が少ない状態で長く自転車に乗り続けるとこうなるんです。

試しにタイヤを指で押さえてみます。

簡単にへこみましたね。

これでは空気が少なすぎるんですよ。

自転車の適正空気圧は大人の男が両手で押さえてやっとへこむくらいがちょうど良いんです。

片手でへこむのは明らかに空気が少な過ぎます。

しかし、これがすぐに重大な故障に繋(つな)がるわけではありません。

なので皆さんついついそのままにしてしまうんです。

ところが、この状態で長く自転車に乗っているとパンクの危険度が高くなることをご存知でしたか?

なぜならば、タイヤの中ではチューブが二重に重なって折れ曲がったところに穴が開きやすいんです。

パンク修理の依頼を受けた約30パーセントがこのチューブの重なりが原因です。

チューブの折れ曲がったところに穴が開くパンクなんですよ。

しかもこの場合、チューブの傷みが激しいので自転車屋さんの多くがチューブの交換を勧めてきます。

酷(ひど)いものになると、チューブがタイヤを押し広げて、はみ出して来るんです。

下記の写真がその例です。

「パンク修理してください!」と持ち込まれた自転車ですが、よく見るとタイヤが異常に膨れて見えませんか?

これは持ち込まれた状態で写真撮影したものです。

わざと大げさに作ったものではありませんよ。

この状態で昨日まで普通に乗っていたというんですからビックリです。

反対側を見てみましょう。

うわっ! こりゃひどいですね~!

チューブがタイヤを押し広げてはみ出しそうになっています。

中をあけて見てみましょう。

見事に二つに折れ曲がっていますね。

こんな風に団子になってチューブがまとまってしまうんです。

なので、「空気を入れるところの金具がなんとなく傾いてきたなぁ!」と思ったらなるべく早く修理してくださいね。

本日はその修理方法の1つをご紹介します。

ママチャリ自転車タイヤチューブの偏りを調整する方法はこれ!

では早速タイヤチューブの偏りを治す方法についてお話ししますね。

タイヤチューブの偏りを調整する方法は次の2つです。

・空気を抜いて入れ直す

・チューブを引き出して入れ直す



【 空気を抜いて入れ直す 】

もっとも簡単な方法がこれです。

自転車の修理が初めての方でもできる方法です。

本日はこの方法を詳しく解説しますよ。

これでダメなら次にお話しする「チューブを引き出して入れ直す方法」を試すか、自転車屋さんにお願いしてみてくださいな。

【 チューブを引き出して入れ直す 】

タイヤの中のチューブがぐちゃぐちゃになっていたり、よじれていたり、絡まっていたりすると、チューブを1度引っ張り出して入れ直さなければなりません。

パンク修理が出来るようになったらこの修理も出来ますよ。

先ずはパンク修理に挑戦してみましょう。

ママチャリ自転車タイヤチューブの偏りを調整する方法はこれ!

本日お話するのは初心者の方でも出来るチューブを取り出さないでチューブの偏りを直す方法です。

とりあえずはこの方法を試してみてください。

チューブの偏りが酷(ひど)くないときのやり方になります。

チューブの偏りが酷い場合はこの方法ではダメです。

次のチューブを引っ張り出す方法をやるか、自力での修理を断念して自転車屋さんに持って行ってくださいね。

では参ります。

【 バルブを外す 】

バルブすなわち空気を入れる部分を外します。

①黒いプラスチックキャップを外してください。

ネジは全て右ネジです。

右ネジとは右に回すと締まるネジの事です。

なので緩めるときは左に回します。

初心者の内は右回し左回しと言っても「???」だと思いますが、回る方に回してください。

この黒いプラスチックも左に回すと外れます。

②次に太いネジを回します。

これも左に回して外します。

ここでちょっと上級者のコツです。

上級者はこのネジを外す時に完全に外さないで空気を先に抜きます。

写真のように金具を7割ずらした状態で上下左右に動かして、すき間から空気を逃がしてやるんです。

そうしないと中の金具が飛び出してしまうんです。

空気が抜けてから中の部品を取り出します。

この部品が虫ゴムと呼ばれているものです。

③ナットを外します。

これも左に回します。

使用するのは10mmのスパナです。

このナットも左に回すと外れます。

ここで第二のポイントです。

このネジが斜めになっているとナットがフレームに食い込んでいて回りにくいんです。

なのでこのように指で真っ直ぐにしながらスパナで回すと上手く行きます。

このナットは初めの2回転は固いですが後は指で回しても簡単に回ります。

この時にずっと固いときにはネジ山がずれています。

その時にはしょうがないのでずっとスパナを使って回してください。

④タイヤをフレームから剥(は)がします。

「タイヤを揉(も)む!」と表現しますが、タイヤ全体を右へ押したり左へ押したりします。

タイヤの金属のフレームの事をリムと言いますが、このリムがタイヤに貼り付いていることがあるんです。

なのでタイヤが動きやすいようにタイヤとフレーム(リム)の間にすき間を作ってやるんです。

⑤タイヤの内部を触診(しょくしん)によって調べます。

本日の作業の最も難しいところです。

触診とは触って内部の様子を判断するやり方です。

タイヤのバルブ付近を3箇所指でつまんで中の様子を指の感触で判断します。

つまむのはバルブの上、真ん中、下の3箇所です。

3箇所とも同じような感触ならば中でタイヤはよじれたり偏ったりはしていません。

この自転車は3箇所ともおなじような感触でした。

試しに中をあけて見ますね。

チューブがきれいに入っていますね。

もしこの触診の時に真ん中に違和感を感じたらチューブを引っ張り出して修理しなければなりません。

そのときは内部がこんな風になっているんです。

チューブの真ん中にシワが寄っていますね。

これは右側のチューブが左側に潜(もぐ)り込んでいるんです。

これはチューブが団子(だんご)になりつつある初期の状態です。

これが酷(ひど)くなると、二つ折りになったり、よじれたり、2重になったりします。

本日はこの触診に異常なかったので、傾きを調整するだけで大丈夫なんです。

⑥バルブの傾きを直す

触診に異常がなければタイヤを動かしてバルブの傾きを直せばいいんです。

やり方は簡単。

フレーム(リム)やスポークを押さえてタイヤを動かすだけです。

タイヤがリムに貼り付いていない限りこの方法でタイヤが動きます。

上の自転車はスポークを手で押さえてタイヤを動かすと簡単に動きました。

でも固くて動かない事の方が多いです。

そんな時はタイヤを動かすのではなくてフレームの方を動かします。

上の写真のようにタイヤが地面に着いた状態でスポークを両手で握り前後に動かしてみてください。

タイヤは地に着いたまま、リム(フレーム)の方だけが「クッ!クッ!」と動きます。

それでも動かない時はタイヤを足で蹴(け)ってみてください。

ハンマーなどの固いものはチューブを傷つけてしまうので避けてください。

それでも動かない時には自転車にまたがり、ブレーキをかけながら前に押したり後ろに引いたりしてみてください。

健闘を祈ります。

⑦組み立てます。

バルブが真っ直ぐになったら組み立てて行きます。

まずナットをはめます。

右に回すとはまります。

虫ゴム金具を入れます。

写真のように溝を合わせて入れます。

つまみネジを入れます。

このネジは指の力だけで締めます。

ペンチなどを使うと締めすぎて中のゴムを傷めてしまいます。

⑧空気を入れます。

空気を入れるとバルブが出てきます。

そしたらナットが浮いてくるので、根元まで締めます。

このナットは指で軽く締めるだけで十分です。

外す時は硬いのでスパナを使いますが、はめるときはスパナで締め付ける必要はないんです。

むしろこの根元のナットはなくても良いくらいなんです。

最後にキャップをはめて完成です。

まとめ

本日はママチャリ自転車のタイヤチューブの偏りを直す方法についてお話ししました。

タイヤの空気を入れるところが傾いてきたらこの方法を試して真っ直ぐにしてくださいね。

そして空気をもうちょっと沢山入れるようにしてください。

バルブの傾きは「空気の量が少ないよ!」と私たちに教えてくれているんです。

あなたの参考になれば幸いです。

その他、自転車に関する記事はこちらにまとめています。

自転車タイヤの修理を自分で!ブレーキのやり方とその他まとめ。

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