壁掛けの扇風機を中古で購入しました。
しかし摂り付け金具がなかったので取り付け金具を自作して取り付けました。
本日は壁掛け用扇風機の取り付け金具を自作する方法についてお話しします。
あなたの参考になれば幸いです。
壁掛け扇風機の取り付け金具の代用品はこれ!
私が今回壁掛け扇風機の取付金具を自作したのには訳があります。
それは前回も同じように取付金具を自作して失敗したからです。
失敗したといっても使えなかったのではありません。
今でも普通に使用しております。
しかし「もっとこうしておけば良かった!」という反省点が見えて来たんです。
次回金物を作る機会があれば、その反省を活かしてもっと良いものを作りたいと思っていたからなんです。
取付金具の加工時間はたったの10分です。
しかもホームセンターで1個100円もしないんです。
参考にしてくださいね。
ただ扇風機が新しければ、メーカーに問い合わせて部品を取り寄せるのも良いですね。
金具だけなら送料もそれほどかかりませんから。
確かメーカーは製品の製造を終了してからも、7年間は部品を保管していなければならないんです。
ところが古い扇風機になると、その扇風機自体の製造が終了していて、メーカーに問い合わせても「もう部品がありません」と言われることが多いです。
そんな時は自分で作るしかありません。
本日はホームセンターに売っている金物をちょっとだけ加工して、取付金具にしてしまう方法を紹介しますよ。
壁掛け扇風機の取り付け金具の代用品はこれ!自分で作ってみた!
今回中古で購入したのはこの扇風機です。
ユアサプライムス KW-908RW 2009年製です。
裏面を見てみましょう。
こちらは我が家にあった別のメーカーの壁掛け扇風機の取付金具です。
これに今回購入した壁掛け扇風機がピッタリとはまったんです。
なので、この金具と同じものを作れば良い事になります。
下の写真を見てください。
これは、私が以前作った失敗作です。
失敗とは言ってもこのままちゃんと使えているんですよ。
だから失敗というより反省点ですな。
何が反省点だったかと言うと、扇風機と壁との間にすき間が開いたんです。
原因は金具を曲げる場所が広すぎたことです。
もっと壁に近い位置で曲げていたら良かったんです。
なので、今回はもともとの金具に、より忠実なものを作りたいと思ったんです。
もう一度正式な金具を見てください。
下記の写真は横から撮ったものです。
平仮名の「く」の字に見えますよね。
「よっしゃ!くの字作戦だ!」
この「く」の字を忠実に再現することにしました。
【 金物加工 】
金物は家にあったこちらの金物を使いました。
これはL型アングルと呼ばれる金物です。
ネットで「補強金物 アングル」と検索すると、たくさん出てきます。
あまり厚みがあると加工しにくいです。
元々の金物は厚さ2mmです。
2枚並べるとちょうど取付金具の幅と同じくらいです。
2枚で30mmですね。
一方本体の取り付け部分の寸法を測ると33mmありました。
少しガタつくかもしれませんが、なんとかなりそうです。
長さは40mmありますね。
もしかしたら長すぎるかも知れません。
厚みは1.5mmでした。
本来の金物より0.5mm薄いけれども、かなり頑丈な造りであるので、強度は問題なさそうです。
本当は強度に問題ないことの根拠を示さなければなりませんが、数値で表現出来なくてごめんなさい。
私の場合は、実際にこの金物で設置してみての感想です。
つまり、長年のカンです。
「カンで決めていいんか~い?」
会社がするには問題ありですが、個人でする分には問題ないと思っております。
やってみて「これは危ないな!これは大丈夫だ!」と言う感覚はとても大事だと思っております。
今回は不安がない、つまり大丈夫だと判断したんです。
あなたが設置する場合は、この記事を参考にしつつも、ご自身の感覚も大切にしてくださいね。
「2mmの金物で作ったけれども、なんか弱っちいな!」と感じたら、もっと厚いもので造り直してみるといったことが、大切になります。
ホームセンターで新規に購入するなら次の条件を満たしたものを購入すると良いでしょう。
幅33mm以下、長さ40mm以下、厚み1.5mm~2.0mm。
これを加工して「く」の字にします。
まずは、ペンチを2本準備しました。
ベンチを2本使って直角を「く」の字に出来るのではないかと、考えたんです。
しかし、この考えは甘かった。
ビクともしないんです。
補強金物ですから、簡単には変型しないんですね。
次に下記の写真のようにペンチで挟んで見ました。
これも全然ダメ!
作戦変更です。
もっと大きな力を加えなければなりません。
万力(まんりき)と呼ばれる金属加工をするときに金属の部材を固定するのもがあれば、このアングルを挟んでしっかりと固定して、ハンマーで叩けば簡単に行きそうです。
しかし、ここにはそんなものありません。
なのでコンクリートの床に金物をこのように「へ」の字に置いて、ハンマーで叩いて見ました。
おおっ! 開いてきた!
しかし、こんな風になってしまいました。
こりゃ、本物の「く」の字ですな。
毛筆のような味のあるカーブになりました。
と冗談を言っている場合ではありません。
そこで反対側からもハンマーで叩きました。
両面をトンチンカンチンと繰返して、とうとう2枚とも理想の形に近づけることが出来ました。
何度も叩いたので金物の表面がデコボコになってしまいました。
「どうせ扇風機で隠れてしまうから、まっ、いいか!」
【 金物取り付け 】
次に柱に取り付ける位置を決めます。
今回は隣に大型冷蔵庫があったので、冷蔵庫のドアを開けたときに扇風機の羽根がぶつからない様にしました。
と言ってもリモコンがないので、母の手の届く高さにする必要もありました。
位置を決めたら、扇風機の本体の下端部分に印をつけます。
そして扇風機をひっくり返して、下端部分から金具を差し込むところまでの距離を測ります。
そしてその長さだけ高いところに金具を付けます。
金具の穴の位置にペンで印を付けておき、金具を外してキリで穴を開けます。
キリで下穴を開けてからネジを入れて締めるのがコツです。
キリで下穴を開けずにネジを締めていくとかなり力が必要で、ヘロヘロになってしまいます。
しかもドライバーが空回りすると、いわゆる「ネジ山を潰して」しまいます。
ネジの長さは20mm か32mm で迷いましたが、4本も使うので20mm でも強度は十分だと判断しました。
上の写真をよく見てください。
下の2枚の金具を微妙にすき間を開けているのが分かるでしょうか?
本物の金物が上の方の幅が狭くなっていたので、それを忠実に再現したんです。
どうでも良いことなんですが、こだわり始めると、こんなことまで考えて作ってしまいますね~。
「なんか職人さん見たいなことを言ってるけど、実はただ単にゆがんでしまっただけじゃないの~?」と妻が不審の眼差しでこちらを見ています。
え~っ! なんで分かるんだろう~?
気を取り直して次に進みます。
横から見るときれいな「く」の字になっていますね。
【 本体取り付け 】
最後に本体を上からゆっくり差し込みます。
これで完成です。
冷蔵庫のドアを開けても当たりません。
計算通りです。
「え~!これもたまたまじゃないの?」と妻が疑惑の眼差しでこっちを見ています。
いや、これは本当に計算通りなの!
スイッチ部分を母の手が届く位置にしたので、冷蔵庫のドアを開けると扇風機のスイッチ部分には当たってしまいます。
後日冷蔵庫のドアにはクッションを貼り付けました。
「ドアが当たるのは実は計算を間違えたんじゃないの?」とまたまた妻が異議を唱えてきます。
これも計算通りなんだってばっ!
まとめ
本日は壁掛け扇風機の金具の代用品を自作する方法についてお話ししてきました。
古い扇風機などで専用の金物が手に入らない場合の参考にしてくださいね。
いやはや今回は前回の教訓を活かして満足のいく作りになりました。
やはり何度か繰り返しやってみると上手になるもんですね。
次、機会があれば、L型アングルを伸ばすのではなく、一本物の金物を曲げて「く」の字に加工する方法を試してみたいと考えています。
最後まで読んでくださりありがとうございます。
その他、扇風機に関する修理や分解、活用法についてはこちらにまとめています。