ママチャリ自転車のブレーキが効かない時の調整は自分で出来るってご存知ですか?
ブレーキワイヤーのたるみが大きくなると自転車のブレーキレバーがゆるい状態になります。
そうすると目一杯レバーを引いてもブレーキが効かなくなるんです。
そんな時にすぐに自転車屋さんに持っていくのも一つの手ではありますが、自分で調整してみませんか?
スパナ1本あれば誰にでも簡単に出来るんですよ。
本日はママチャリ自転車の前輪ブレーキケーブルの調整方法についてお話しします。
自転車のブレーキ遊び調整を前輪で行うには?
次の写真をご覧になってください。
これはブレーキをかけていない状態のブレーキレバーです。
次の写真はブレーキをかけている状態です。
これくらいに調整されていれば大丈夫です。
ところが次の写真をご覧になってください。
この写真を見てあなたはどう思いますか?
「レバーがハンドルに引っ付いている!」
ですよね~! その通りですね~!
これではブレーキが効かないんです。
この状態を「あそびが大きい!」とか「ブレーキが甘い」とか「ブレーキがゆるい」とか「ブレーキが伸びた」と表現します。
これを調整するには二つの方法があるんです。
①ワイヤー調整機で長さを調整する
②ワイヤー固定ナットを調整する
【 ①ワイヤー調整機で長さを調整する 】
ワイヤー調整機とはこれです。
この部分を調整することによってある程度のブレーキケーブルの長さを調整することが出来るんです。
詳しくはこちらの記事が参考になります。
→ 自転車のブレーキがゆるいときの対処法はこれ!ママチャリ編。
【 ②ワイヤー固定ナットを調整する 】
もう一つの方法がワイヤー固定ナットを調整する方法です。
この方法は①のワイヤー調整機で調整しきれない場合の第二次の手段です。
なのでいきなりこの方法を試すのではなくて先ずは①番の方法を試して、それでも上手く行かない場合に次の手段として調整するようにしてください。
しかし①番の方法で調整しきれないとはどんな状況でしょうか?
次の写真をご覧になってください。
これは正常な状態です。
次の写真をご覧になってください。
これが限界ですが正常の範囲内です。
しかし黄色い線で描いてあるようにネジの先端がこれよりも短くなってしまうと具合が悪いんです。
ここまでネジを伸ばしてもブレーキの遊びがなくならない時に②番目のワイヤー固定ナットを調整します。
自転車のブレーキワイヤーの長さ調整を前輪で行うやり方。
では自転車のブレーキワイヤー長さ調整を前輪で行う方法について具体的に見て行きます。
そのやり方は次の3手順です。
①調整機を元に戻す
②ナットを外す
③ワイヤーを引いてナットを締める
【 ①調整機を元に戻す 】
これはワイヤー調整機の調整で伸びきったネジを元の位置に戻すことです。
なぜなら次にまたワイヤーが伸びたときに指先一つで簡単に調整することが出来るからです。
このように伸びきったネジを、縮めて行きます。
右に回すと締まります。
実は私の場合は下記の写真のように3mmだけすき間を開けておきます。
この理由は後ほど説明します。
【 ②ナットを外す 】
次に固定ワイヤーのナットを外します。
この自転車のナットは10mmのスパナで外せました。
他には自転車によって9mmのナットが付いているものもあります。
スパナは左に回すと緩(ゆる)みます。
2~3回まわせばゆるゆるになります。
ナットは完全に取り外してしまう必要はありません。
ワイヤーが自由に動くようになれば大丈夫です。
ナットが緩むと、ゴムが左右に開きます。
古い自転車はゴムの開かないことがありますが、それはそれで大丈夫です。
【 ③ワイヤーを引いてナットを締める 】
ワイヤーを引くときのコツを説明します。
ブレーキレバーの方も確認します。
こんな風になっているとナットを締めてもまたやり直さなければなりません。
なのでレバーの方も確認しつつです。
アウターワイヤーがこのようにはまっていれば大丈夫です。
なのでレバーの方にも意識を向けながら作業します。
こちらもアウターワイヤーがずれています。
正しくはこれです。
やり方は左手でゴムを指で押し付けて、ワイヤーを下に引っ張ります。
そして左手でゴムを押さたままナットを締めます。
あれ~ゴムを押さえているはずの左手が見えませんね~?
私の左手はどこへいったのやら!
撮影の為に左手を離していますが、みさなんはここで左手を使ってゴムを押さえたままにしてくださいね。
その方が作業がやりやすいです。
ナットを締(し)める力はワイヤーが軽く変形する程度にしてください。
あまり強くワイヤーが平らになるほど締めてしまうと締めすぎです。
ナットで締める時にワイヤーは軽く引っ張ってください。
強く引っ張る必要はありません。
ここでワイヤーを強く引っ張ってしまうと常にブレーキが常に効いた状態になってしまうからです。
スパナでしっかり締め付けたらゴムを押さえていた左手を離します。
するとゴムが適当に開いてちょうど良いくらいになります。
最後にレバーを握ってみて確認します。
このくらいでレバーが止まれば成功です。
もしもまだゆるい時は再びワイヤー調整機で微調整します。
反対にキツイ時にはどうしたらよいのでしょうか?
ここで先ほど私が3mmだけすき間を残していたのが活躍します。
3mmだけ前もって作っていた「遊び」を締めこんでやると良いです。
ちょっとマニアックな説明になってしまったかな?
とにかく①と②の方法を繰返してちょうど良い長さにすればいいんです。
①のワイヤー調整機は小さな調整で、②のワイヤー固定ナットを外す方法は大まかな調整と考えれば良いでしょう。
最初は失敗するかも知れませんがすぐに出来るようになりますよ。
【 初めて修理したときの失敗談 】
私が初めて自分でワイヤーの調整をしたときは、ブレーキが常にかかっている状態にしてしまいました。
子供から「お父さ~ん、僕の自転車タイヤが回らないよ~!」と指摘されてやっと気付いたというアホンダラです!
思わず「子供に渡す前に自分で乗って確かめろよ!」と、自分で自分にツッコミを入れていました。
そんな失敗があってから私は子どもの小さな自転車でも修理した後は必ず自分で乗ってみて確かめるようになりました。
やはり自分で実際に乗って確かめてみるというのは大切なんですね。
最初に大ポカをした私ですが、その後少しずつ経験を積み上げて今ではベアリングのグリスアップまで出来るようになったんですよ。
だからあなたも出来ますよ。
違いはやるかやらないかだけです。
自転車のブレーキ調整に必要な工具はこれ!
今回使用した工具です。
ウチの自転車は10mmのスパナで大丈夫でした。
・10mmスパナ
工具は100円均一ショップで購入したものでも大丈夫です。
慣れてきたらグレードの良い工具を買うようにすれば良いんです。
最近は大きな自転車屋さんやネットショップで「自転車修理セット」なるものが販売されています。
5,000円くらい出せば自転車修理初心者にも十分すぎるくらいの工具がそろっています。
10,000円も出せば自転車修理屋さんが出来るくらいの専用工具まで付いてきちゃいます。
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上記の工具セットは自転車修理の初心者には十分な内容です。
インナーワイヤープライヤーとは?
ブレーキワイヤーを引くための工具に「インナーワイヤープライヤー」という専用工具があります。
インナーワイヤープライヤーにも2種類あって、ただ引っ張るだけのものと、引っ張ってロックできるものとがあります。
固定できるものは、ブレーキワイヤーやシフトワイヤーの交換・調整時にワイヤーをピンと張った状態で作業できると言う優れものです。
しかしロードバイクに乗る方やプロの自転車屋さんならともかくママチャリの修理を始めたばかりの方には不要です。
私もほとんど使いません。
まとめ
本日は自転車のブレーキの遊びの調整方法について説明してきました。
これが出来れば凄いですね。
万が一ワイヤーが抜けてしまったときでも自分で締め直すことが出来ますし、慣れてきたらブレーキワイヤーの交換も出来るようになるんですよ。
何よりもあなた自身とあなたの大切な家族を守ることが出来るようになったんですよ。
いざと言う時の救急救命法を習得したようなものですね。
私も一番最初にブレーキワイヤーの調整方法から出来るようになりました。
その他、自転車修理に関する記事はこちらに集めています。
自転車タイヤの修理を自分で!ブレーキのやり方とその他まとめ。
画像見ながら対応したところ、ブレーキが改善しました!
ありがとうございました!