子供さんが勉強が分からないと言って怒ることはありませんか?
ウチの中一の息子が先日『数学の宿題を見て欲しい!』と言って来ました。
珍しいこともあるもんだと見てあげましたが、全然勉強を教えてもらう態度ではありませんでした。
そこで、『これはチャンスだ!』と思い、初めて息子に説教をしました。
と言うのも、1度言って聞かせたいとその機会を伺っていたからです。
本日は子供の勉強が分からないと言って怒る中学生に勉強をやる気にさせる言葉がけについてお話ししますね。
子供が勉強が分からないと怒る!
勉強が分からないないと中学生の子供さんが言い出したらあなたはどうしますか?
私がおすすめするのはこれです。
『あなたはどうしたいの?』と尋ねる!
人間という生き物は質問されるとその答えが見つかるまで探そうとする性質を持っています。
あなたはどんな人間になりたいの?
あなたは将来どんな仕事がしたいの?
あなたはどんな大学に行きたいの?
あなたはどんな高校に行きたいの?
あなたはどんな生き方がしたいの?
あなたはどんな風に学んでいきたいの?
私は息子に次のように話しました。
ねぇ、拓哉(たくや:仮名)! ちょっと聞いてよ!
あなたのその態度は勉強を教えてもらおうという態度じゃ全然ないね!
そういう態度だったらお父さんは教えないよ!
お父さんは学校の先生ではないから、教えるのはそんなに上手じゃないよ!
たくやが『この数学の問題の解き方を是非知りたい!』 と言うのであればお父さんにももしかしたら教えることができるかもしれない。
でも今の拓哉の態度を見る限り、『勉強ができるようになりたい!』じゃなくて『なぜ勉強しなきゃいけないかわからない!』と言う風にしか見えないよ。
そうじゃないの?
それだったらお父さんは教えないよ!
だって理解しようと思っていないから!
勉強したくないんだったらしない方がいい!
念のため言うけどお父さんは怒ってないからね!
勉強したくないのに無理やり勉強しても身につかない!
無理やり勉強して身についたものって、何の価値にもならないんだ!
日本で一番頭のいい人が集まる東京大学だって実は半分以上がヤバイ人たちなんだよ!
勉強は出来ても実社会では生きて行けない人がたくさんいるんだ!
お父さんはこの子供の頃は、いい高校いい大学に入って、いい会社に入ることが幸せになる唯一の道だった。
でも今は高校に行かなくったって会社の社長さんになってる人もいるし、何やっても生きていくことはできるよ。
だから勉強したくなかったらしなくていいんじゃない?
ここまで言っても子供の表情は全然晴れませんでした。
そこでもう少し突っ込んで話を聞いてみることにしました。
するとこんなことを言い始めました。
勉強はしたいと思っている。
しなきゃいけないと思ってる。
でもやり方が分からない。
もう間に合わない!
そこで私はちょっと切れました!
でもここが踏ん張りどころと思って冷静に話を進めました。
はぁ? 何言ってんの!
あなたが勉強わからないのはあなたの責任でしょ!
家の手伝いとか親の仕事とか何もやらせてないよ!
週に一回だけ皿洗いの日があるだけでしょ!
勉強が分からないんだったら先生に聞いたらいい!
クラブで勉強する暇がないんだったらクラブを辞めたらいい!
家でテレビがうるさくて勉強する環境じゃないと思ったらテレビ消したらいい!
あなたがこれまで取って来たあなたの行動の結果が全て現れているんだよ!
勉強がわからないまま放置してきた!
勉強する時間を取らなかった!
勉強できる環境を整えなかった!
自分のやってきたことの結果がここに出て来ているだけだよね。
誰のせいでもないよ!
全てはあなたの行動の結果なんだ!
(実はココまで少し語気を強めてしまった!そのためこの後次のフレーズを多用することになる・・・)
お父さん怒ってないからね!
拓哉は将来どんな仕事がしたいの?
どんな大学に行きたいの?
どんな風に大人になって行きたいの?
学校の勉強ができなくても社会で活躍している人はいっぱいいる!
大事なことは自分がどう生きたいかなんだ!
お父さん怒ってないからね。
一生懸命勉強していい高校いい大学に行って一流会社に入る、それも一つの生き方だ!
おいらは勉強が嫌いだからそれ以外のことで生きていこう、と言うのも一つの生き方だ!
中学生で勉強頑張って輝いてる子もいる。
でも勉強はできないけれども楽しい中学校生活を送っている子もたくさんいるよ!
問題は拓哉がどう生きたいかだ!
お父さん怒ってないからね!
お父さんもお母さんも拓哉が勉強できたほうがいいと思っている!
でも勉強するしないは拓哉が決めていいことなんだ。
いや拓哉が自分で決めることなんだ!
それが思春期を超えるということなんだ!
小学校までは親が『あれしろこれしろ!』と言う事に従っているだけでよかった。
でもこれからは『自分はどう生きたいか?』と自分で考えて生きていかなきゃならない!
だから自分で考えなさい!
お父さん怒ってないからね。
勉強をする道を進むか!
勉強しないで生きる道を進むか!
自分でよく考えなさい!
お父さん怒ってないからね。
息子はうな垂れたままじっと下を向いていました。
もうこれ以上は話を続けても本人を追い込むだけだなと感じたので、ここで話を打ち切りました。
一旦その場を離れ自分のことをしていました。
なんとなく気になって5分後に見に行くと、やはり下を向いていました。
心の整理がつくにはもう少し時間がかかりそうです。
拓哉~! 苦しい時こそ~、笑うんやで~!
と私は声を掛けました。
息子は苦笑いをしていました!
中学生が勉強をやる気になる言葉掛けとは?
中学生が勉強をやる気になる言葉がけというものは残念ながら一つもありません。
もしも偉人の言葉を引用してその子がやる気になったとしたら その子はもともと勉強のやる気があったことになります。
それが一時的なスランプに落ち込んでいて、それがお父さんお母さんの言葉掛けによって再び火がついたということです。
古いことわざに『馬を水辺に引いて行くことは出来るが、喉の乾いていない馬に水を飲ませることはできない!」と言うものがありますが、これはまさに真実を物語っています。
勉強する気のない子にどんな言葉がけをしても子供がその言葉によって勉強やる気になるということはありません。
あるとすれば勉強したいんだけれどもそのやり方が分からないと悩んでいる子が、勉強のやり方を見つけた時に俄然勉強がやる気になるんです。
うちの息子の場合、勉強のやり方が分からないのではなくして、そもそも勉強のやる気を失っている状態だと思ったので本人に任せるのが一番なと思いました。
面白いことに会社の仕事でも、部下をやる気にさせる上司と、部下にやる気をなくさせる上司の2種類がいます。
そして部下をやる気にさせる上司の共通点は『あなたはどうしたいの?』と聞いてくる上司です。
中学生の勉強嫌いを克服するには?
中学生の勉強嫌いを克服するにはどんな方法があるのでしょうか?
それには様々な体験をさせることです。
一緒に旅行に行ったり一緒にキャンプに行ったり。
一緒に釣りに行ったり一緒にキャッチボールをしたり。
なるべく子供と行動を共にしてなるべくたくさんの体験を積ませてあげてください。
新幹線に乗る時には乗車券以外に特急券というのが必要だってこと。
旅先で食べるご飯は味が違うということ。
これらのことは体験しないと分かりません。
キャンプでマッチで火を点けること出来ない子供がたくさんいます。
オール電化の影響で、そもそも生の火を見たことないっていう子もたくさんいます。
焚き火とかしたことないです。
マッチを擦れるお父さんを見て子供は感心するんです。
火を自由自在に操れるお父さんを見て子供は『お父さん凄いな!』って思うんです。
そしてその体験以上に貴重なのがお父さんの何気ない行動です。
道を歩いているときにガムをきちんと紙に包んでゴミ箱に捨てるお父さんの行動を子供は見ています。
そして大きくなって子供もそうします。
キャンディーの外袋を自分のズボンのポケットに入れてゴミ箱に捨てるお父さんの子供がゴミを道端に捨てることは決してしません。
なぜならば身に染み付いた行動だからです。
電車に乗るときに直ぐに空いている座席に座るのではなくて、周囲の様子をうかがってから座る。
そして混雑しているときには基本的に座らない。
そんなお父さんの子供が老人の立っている目の前で堂々と座席に座りスマホをいじっているなんてことはありません。
これこそが親の出来る生きた教育です。
家でもお父さんはいつも何かの勉強をしている。
そんなお父さんの子供は勉強するようになります。
いつか分かりませんが、必ずそうなります。
親は子供が勉強をやる気になるのを気長に待つ必要があります。
もしかしたら中学生のうちはダメかも知れません。
高校でもダメかも知れません。
大学にはそもそも行かないかも知れません。
でも大丈夫です。
お父さんが常に勉強する姿勢を見せていればいつか必ず勉強を始めるようになります。
その時期がその子によって異なるだけです。
まとめ
本日は子供が勉強わからない勉強したくないと言ってきた時の言葉は件についてお話ししました。
今回ご紹介したことのポイントはこれです。
あなたはどうしたいの?
『あなたはどうしたいの?』 と子供に問い続けることによって子供はそれを考え始めます。
そして『勉強していい高校いい大学いい会社に入って頑張る!』という答えを出した子は勉強を始めます。
そして『自分は勉強はしない!勉強しない生き方をしていく!』という選択をした子は勉強をしない道で生きていきます。
後は子供に任せることです。
いつか大きくなった時に勉強したいと思ったら猛烈に勉強を始めます。
それまで気長に待ちましょう。
『 え~っ!それでおじいちゃんになったらどうするんですか~?』
それもまた、その子の人生です。
この事件の後、しばらくは落ち着いていましたが、ある日ズボン事件が起きました。
朝『ズボンがない!』と言って怒るんです。
あたしゃ切れました!