F1日本グランプリをご覧になっていますか?

F1ではレース中のピットでの途中給油が禁止されているのは既にご存知ですよね!

ではなぜ禁止になったかも知っていますか?

本日はその理由についてお話ししますよ。

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F1給油禁止の理由はこれ!

現在のF1レースではレース中の給油が禁止されています。

これは2010年からのことです。

それ以前はピット作業の時にタイヤ交換と共にガソリンの給油を行なっていました。

それ以前の1983年から1993年までの11年間も、途中給油が禁止されていた期間でした。

2010年にレース中の給油が禁止されたのは主に次の四つの理由です。

・レースを面白くするため

・安全確保

・経費削減

・環境問題への配慮



【 レースを面白くさせるため 】

一つ目の理油はレース展開を面白くするためです。

F1レースの面白さと言っても見る人によって興味のターゲットはそれぞれ異なるので、「これがF1の面白さだ!」と言い切れない部分はあります。

でもあえてザックリ言ってしまうと、ピットインの時間を短縮してコース上でのバトルに重点を置こうとしたんです。

途中給油は各チーム共通の給油装置を使い給油しますが、1秒当たりの給油量は12リットルと定められていました。

するとどんなに時間短縮を図っても1回の給油に5秒~8秒はかかってしまいます。

この時間を短くすることが出来れば、コース上でのマシン同士の争いに焦点が当るのです。

ピット作業もレース展開の一つの要素であることに間違いはありませんが、「より速い車が勝つ!」ようにルールを変更したんです。

【 安全確保 】

安全を確保する目的もあります。

F1レース中の給油は危険が伴うからです。

F1に限らずモータースポーツではレース中の給油で事故が頻発していたからです。

【 経費削減 】

経費削減と言う側面もあります。

F1レース主催者は各チームに共通の燃料供給用専用機械を支給していました。

これが必要なくなるので大幅なコストダウンになります。

【 環境問題への配慮 】

環境問題への配慮もあります。

最近は二酸化炭素排出削減など、世界的に環境問題への取り組みが注目を集めています。

そんな中でF1などのモータースポーツは「時代に逆行しているのではないか?」と矢面に立たされる場面が多くなっているんです。

そこで省エネ運転で、環境問題にも積極的に取り組んでいることをアピールする目的があります。

他にも2008年からはガソリンそのものにバイオ燃料を5パーセント混ぜるように義務付けられております。

環境問題への取り組みは今後も加速するに違いありません。

このように色々な要因を総合的に判断して給油禁止が決定しました。。

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F1の給油中の事故は?

F1の燃料は普通のハイオクガソリンです。

ガソリンには引火点と発火点があります。

引火点とは、近くに火があった時に炎を上げる可能性のある温度です。

ガソリンの引火点はマイナス43℃です。

つまり北極や南極でも近くに火があればガソリンは燃えるんです。

一方、発火点というのは自然に燃え出す温度のことでガソリンは250℃くらいです。

走って来たマシンの表面温度は焼けているといっても100℃程度です。

ですから焼けたマシンにガソリンが危ないという訳ではありません。

それよりも近くにある火気です。

ピット内の火気厳禁はもちろんのこと、ピットで作業するクルーにもヘルメットと耐火防護服の着用が義務付けられています。

他にも作業中は火花が出ないように細心の注意を払っています。

それでも給油中にガソリンに引火する事故が多発してしまいました。

また給油装置のホースが給油口から外れていないのにGOサインを出して給油ホースを引きちぎってスタートするという事故も発生しています。

1秒でも早くピットから出たいと考え、あせってしまいますからね。

こういった重大事故を防ぐためにレース中の再給油を禁止しました。

そのお陰で現在は安全最優先で給油作業を行なうことが出来るようになっています。

こちらにF1の給油中の事故をまとめています。

F1レースの給油中の事故はこちら

レース中に火災事故が発生したら、敵味方関係なくみんなで協力して消火作業にあたっていますね。

F1ではガス欠もあるの?

途中燃料が足りなくなること、つまりガス欠ってあるんでしょうか?

実は現在のレースでガス欠はほとんどありません。

その理由は次の3点です。

・回転数が抑えられている

・ハイブリッドである

・排気量が小さい



現在のルールでは燃料は105kgまでと決められています。

ガソリンの105kgはリッターで言えば140リットルくらいです。

全周回で300kmとすればリッター2.2kmくらいになります。

現在のマシンはハイブリッドなので燃費は昔に比べて格段に良くなっています。

そしてドライバーも燃料を節約する為に、他車とバトルするときを除いて省エネのエンジンモードで運転したり、直線コースの終わりにアクセルを離して惰性で走るなどしています。

またメカニックも最後まで燃料が持つかを逐一計算しながらドライバーにペース配分の指示を出しています。

なので現在のレースでガス欠が起るとしたら計算ミスです。

万が一ガス欠でマシンが止まったとしても、優勝車両の周回数の90%以上を周回していれば完走扱いとなります。

昔のレースではゴール直前でガス欠を起こし、ドライバーが押してゴールしたという場面もありました。

まとめ

本日はF1レースで途中給油が禁止された理由についてお話ししました。

・レースを面白くするため

・安全確保

・経費削減

・環境問題への配慮



でしたね。

私はこの中で安全の問題が一番大きいような気がします。

参考にしてください。

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