ウィンブルドンの試合を見ていてふと疑問に思ったことありませんか?
なんだか選手のユニホームがみんな白い気がする・・・!
て言うか白い服の選手しかいませんよね!
「服装の規定でもあるのかしら?」
本日はそんな疑問に答えます。
ウィンブルドンのユニフォームがみんな白いのはなぜ?
テニスの4大大会の一つウィンブルドン選手権のテレビ中継を見ているとプレーしている選手の服装がみんな白で統一されていることに気付きませんか?
ウチの娘が質問して来ました。
「ねえお父さん、なんでみんな白なの?」
そういえばそうですよね。
他のスポーツでは選手を識別するために敢えて異なる色のユニフォームを着ることが多いですね。
でもテニスのウィンブルドン選手権は双方の選手ともユニフォームが真っ白です。
ちなみに他の4大大会では選手の服装は実にカラフルです。
実はウィンブルドン選手権には厳格な服装規定が存在しているんです。
ウィンブルドン選手権の服装規定はこれ!
ウィンブルドン選手権に出場する選手には下記のような厳しい服装規定があります。
下記は2019年の服装規定です。
Clothing and Equipment
The following refers to all clothing, including tracksuits and sweaters, worn on The Championship courts both for practice and for matches.
1) Competitors must be dressed in suitable tennis attire that is almost entirely white and this applies from the point at which the player enters the court surround.
2) White does not include off white or cream.
3) There should be no solid mass or panel of colouring. A single trim of colour around the neckline and around the cuff of the sleeve is acceptable but must be no wider than one centimetre (10mm).
4) Colour contained within patterns will be measured as if it is a solid mass of colour and should be within the one centimetre (10mm) guide. Logos formed by variations of material or patterns are not acceptable.
5) The back of a shirt, dress, tracksuit top or sweater must be totally white.
6) Shorts, skirts and tracksuit bottoms must be totally white except for a single trim of colour down the outside seam no wider than one centimetre (10mm).
7) Caps, headbands, bandanas, wristbands and socks must be totally white except for a single trim of colour no wider than one centimetre (10mm).
8) Shoes must be almost entirely white, including the soles. Large manufacturers’ logos are not encouraged. The grass court shoes must adhere to the Grand Slam rules ( see Grand Slam rulebook for more ). In particular shoes with pimples around the outside of the toes shall not be permitted. The foxing around the toes must be smooth.
9) Any undergarments that either are or can be visible during play (including due to perspiration) must also be completely white except for a single trim of colour no wider than one centimetre (10mm). In addition, common standards of decency are required at all times.
10) Medical supports and equipment should be white if possible but may be coloured if absolutely necessary.
A more relaxed dress code operates at the Aorangi Park practice courts.
出典:Clothing and Equipment – The Championships, Wimbledon 2019より抜粋
google翻訳で訳してみます。
【 翻訳 】
衣料品および備品
以下は、練習用と試合用の両方でチャンピオンシップコートで着用されている、トラックスーツやセーターを含むすべての服を指しています。
1)競技者はほぼ完全に白い適切なテニスの服装をしなければならず、これはプレーヤーが裁判所の囲いに入った時点から適用される。
2)白はオフホワイトまたはクリームを含みません。
3)塗りつぶした固まりやパネルの着色があってはいけません。襟ぐりと袖口の周りの色をトリミングするのは許容範囲ですが、1センチ(10mm)以下の幅にする必要があります。
4)パターン内に含まれる色は、それが単色の色の塊であるかのように測定され、1センチメートル(10 mm)のガイド内にあるべきです。素材やパターンのバリエーションによって形成されたロゴは受け入れられません。
5)シャツ、ドレス、トラックスーツの上、またはセーターの裏は完全に白でなければなりません。
6)ショートパンツ、スカート、トラックスーツのボトムスは、外側の縫い目から1センチメートル(10mm)以下の幅で1色のトリムを除いて、完全に白でなければなりません。
7)キャップ、ヘッドバンド、バンダナ、リストバンドおよびソックスは、1センチメートル(10mm)以下の色のトリムを除いて、完全に白色でなければならない。
8)靴は、足裏を含めてほぼ完全に白でなければなりません。大手メーカーのロゴは推奨されていません。グラスコートの靴は、グランドスラムのルールを遵守する必要があります(詳細は、グランドスラムのルールブックを参照してください)。特につま先の外側ににきびがある靴は許可されません。つま先の周りのキツネは滑らかでなければなりません。
9)(汗によるものも含めて)プレイ中に見える、または見えることができる下着も、1センチメートル(10mm)以下の色のトリムを除いて、完全に白でなければなりません。加えて、一般的な良心の基準が常に求められています。
10)医療用支持具および器具は可能ならば白であるべきだが、どうしても必要ならば着色されていてもよい。
よりリラックスした服装規定がアオランギ公園の練習場で運営されています。
翻訳機だと「裁判所」「にきび」「キツネ」なんて訳されていてビックリしてしまいます。
トラックスーツとはジャージのことです。
競技者はほぼ白で統一しなければならないとされています。
この「白」にはオフホワイトやクリーム色は含まれません。
なので白一色なんです。
ただし「首回り、袖回り、1センチ幅以下の色付きシングルトリムは許容される」となっています。
シャツの「トリム」とは、「リンガー」と同じく襟周りや袖口に輪状の装飾を施したデザインのTシャツのことです。
つまり「襟周りや袖口の1本のラインは幅が1センチ以下ならばOK!」ということです。
5)の「裏」とは背中のことではないかと思われます。
ロゴもほとんど入れられません。
シューズにも厳しい規制があります。
シューズは底も含めてほぼ全体白とする。大きなブランドロゴは推奨しない。
下着類も例外に漏れずです。
プレイ中に見える又は見えるかも知れない下着は幅1センチ以下のトリム以外は白であること。
これは汗によって透けて見える場合も規制の対象となります。
帽子、ヘッドバンド、バンダナ、リストバンド、靴下は1センチ幅のトリム以外は白だけとする。
その他の備品類、サポート用の医療品も白となっています。
このように細かく規定されているんです。
そのためにウィンブルドンの選手はみんな身に付ける物の色は白なのです。
【 規定に違反したらどうなるの? 】
もしも規定に違反する服装で出場した場合はどうなるのでしょうか?
そんな時は、着替えるように指示があるんです。
過去の試合でも次のような事例がありました。
◎2007年大会のタチアナ・ゴロバン選手は真っ白なワンピースの下に真っ赤なアンダースコートで出場しファンを驚かせました。
この時はスカートの丈が下着よりも長いと言う理由でそのままプレーすることを許されました。
しかし試合後の会見ではそのほとんどの質問が赤いスコートに関する内容でした。
◎フェデラー選手は2013年、底がオレンジのシューズが規定違反とみなされてシューズを変更するよう要求されたことがあります。
◎ヴィーナス・ウィリアムス選手は2017年の大会で、ピンクのブラストラップが透けてしまい試合途中で着替えるように指示されています。
他にも試合中にアンダーウエアを注意されて父親が近くの店まで買いに走ったなど、ウィンブルドン選手権ではユニフォームに関する話題が事欠きません。
そんな中にセレーナ・ウィリアムス選手は、反対にこの全身白の衣装を肯定的にとらえて発言しています。
セレーナ選手は「私は白が大好きよ。緑の芝生に立つと、白さがすごく際立つでしょう。デザインの観点から言うと、白いものをデザインするのは難しい。だからクールに見えるのよ!」と話しています。
さすが大物選手の発言とあって重みがありますね。
でもこの服装規定はいつからあるのでしょうか?
ウィンブルドン選手権の服装規定の起源はこれ!
この白い服の由来は、1884年のウィンブルドンが初めて開催された時の女子シングルス優勝者もモード・ワトソン選手にさかのぼります。
この時ワトソン選手は上下白のユニフォームを着用していました。
これはユニフォームといっても、純白のドレスでした。
この時の姿が話題となり注目を集めたのでそれ以降のウィンブルドン選手権のユニフォームは白色着用とルールが決められたんです。
これはウィンブルドンが単にテニスの試合だけではないことを意味しています。
ウィンブルドンはイギリスの伝統的な社交パーティーの一つなんです。
他にもイギリス王室が主催するロイヤルアスコット競馬、ヘンリー・ロイヤル・レガッタ・ボートレース、全英オープン・ゴルフがあります。
この4つがイギリス社交界の最高峰のスポーツの祭典なんです。
そのためにこのように伝統を重んじる大会になっているんですね。
一方、時代の流れを汲んで少し服装規定を緩やかにしてはどうかとの意見もあります。
このようにウィンブルドン選手権は勝敗の他にも選手の服装でも毎年大きな話題を呼んでいる大会なんです。
まとめ
ウィンブルドン選手権の服装は規定で白一色に決められていたんですね。
その理由はイギリスの伝統を重んじるお国柄でしたね。
あなたはこの白一色規定に賛成ですか?
それとも反対?