新しい年度を迎えましたね。
あなたの職場では人事異動がありましたか?
ウチの職場では毎年のように数人が入れ替わります。
ところでいつも悩むのが職場での言葉遣いです。
年下の先輩への言葉遣いはどうしていますか?
また反対に年上だけれども部下の立場にいる人への言葉遣いはどうですか?
本日は職場での言葉遣いについてお話ししますね。
あなたの参考になれば幸いです。
上司が年下の場合言葉遣いはどうしてる?
上司が年下の場合、言葉遣いはどうされていますか?
年下なんだからタメ口で良いんでしょうか?
それとも職場での階級が上なので敬語を使った方が良いのでしょうか?
先ずは基本的なことからお話しします。
【 ビジネスの基本は敬語 】
基本的にビジネスの現場では全ての言葉を敬語で行なうべきです。
相手が年下であろうが後輩であろうが部下であろうが全て敬語で会話するのが基本です。
敬語と言っても3種類あります。
尊敬語と謙譲語と丁寧語ですね。
このうち尊敬語と謙譲語は「敬いの敬語」と言います。
相手の動作を高めて相手への敬意を表すものが「尊敬語」です。
一方自分の動作を低めることによって相手への敬意を表すのが「謙譲語」です。
この二つは表裏一体の関係です。
この他に「丁寧語」と呼ばれるものがあります。
丁寧語は「人間関係のおかれている場面に礼をつくす敬語」です。
「場面に礼をつくす」とはどういうことでしょうか?
そこには私の発した言葉を聞いてくれる人がいるということです。
それは目の前の会話の相手かも知れないし、2人の会話を隣で聞いている人かも知れません。
文書ならば読み手になります。
そういう人たちに対する礼儀作法としての言葉が「丁寧語」なんです。
ビジネスマンがキチッとしたスーツに身を包むのは礼儀作法として身なりを整えているわけですが、丁寧語もこれに該当します。
仕事を遂行する上で取引先の相手や上司など周囲の人たちに対する身なりを整える言葉が必要なんです。
なので尊敬語・謙譲語は多少曖昧でも丁寧語はキッチリと使うべきです。
丁寧語さえ普通に使えていれば人間関係において悩むことは少なくなります。
「言葉遣いが悪い!」と言われる人のほとんどが「丁寧語」を使えていない事実を知らなければなりません。
年上の部下への言葉遣いはどうしてる?
こちらは逆の立場ですね。
自分の部下に年長者が配属される事があります。
同じ会社で長年働いているとこのような状況に遭遇することがあります。
部下が年上だからではありません。
たとえ部下が高校を出たばかりの新入社員であっても同様に敬語で話すのが基本です。
なぜならばビジネスにおいては全て敬語で話すのが基本だからです。
しかし部下が年下の場合タメ口で話す上司が多いのも事実です。
部下が年下の場合はタメ口で問題になることはありません。
しかし部下が年上になると「なんだその口の利き方は!」と怒りをあらわにする人もいます。
それはその部下の言う通りです。
基本は年齢に関係なく敬語で会話するのがビジネスの基本であると心得ましょう。
年下の上司や年上の部下の言葉遣いで悩む理由はこれ!
これまではビジネスにおける言葉遣いの基本的なことをお話ししました。
そうは言っても気になるのが次の2点です。
・年下の上司にタメ口で言われるとムカつく!
・年上の部下に命令をするのに敬語では説得力に欠ける!
【 年下の上司にタメ口で言われるとムカつく! 】
よくある悩みのひとつが「年下の上司にタメ口を利かれるとムカつく!」というものです。
自分が転職組みで勤続年数も上司に劣る場合にはそれ程でもありませんが、年齢・勤続年数・経験年数など全てにおいて自分の方が上なのに役職だけ自分が下ってことありますよね。
そんな時に悩む人が多いですね。
特に自分が左遷されて今まで部下だった社員の元で働かなければならない時に凄く悩みます。
私も5年前の人事異動で支店長から平社員にまで降格させられたので、元部下(今は上司)の私に対する言葉遣いにかなりムカつきました。
「コイツ私が部下になった途端にタメ口で命令しやがって!」と怒り心頭に達しました。
その時にどう考えたかと言えば諦めることでした。
「私は部下なので仕方ない・・・!」と諦めることで何とか自分を傷つけないようにしました。
幸いにも私にキツク当たった上司2人は2年目と3年目にそれぞれ異動・退職していなくなったので助かりました。
今いる上司は私を「元上司」として丁寧な言葉遣いで対応してくださるので助かっています。
現在苦しい立場にいる方も何とか考えを改めて楽になれると良いですね。
「仕事上は敬語が基本です!」と反発してもそんな上司が考えを改めるとは考えにくいですからね。
【 年上の部下に命令をするのに敬語では説得力に欠ける! 】
私が支店長の頃には年下の部下がたくさんいました。
私がトントン拍子で出世していたからです。
勤務年数も年齢も私より上の部下がたくさんいました。
私は基本的に全ての言葉遣いを敬語で行なっていましたので、たとえ年下の部下であっても敬語で話していました。
なので個人的には年下の部下に敬語を使うことに抵抗は全くありません。
ところが同僚の支店長には「年下の部下に敬語を使うのは抵抗がある!」と言っていた人がいます。
詳しく聞くと「敬語で命令するのは説得力に欠ける!」というものでした。
でもどうでしょうか?
命令をするのに敬語ではおかしいですか?
そんなことはありません。
むしろ年配者の部下にこそ敬語で命令するべきです。
「業務命令を敬語では出来ない!」というのは単なる思い込みです。
なぜならば私が経験済みだからです。
私が支店長として30人の部下を統率していた時も年上の部下にこそ敬語で接するのが良いことを何度も実感しました。
敬意を持って接すると敬意を持って応えてくれるからです。
そしてそのように年上の部下の信頼を得ることが出来れば支店の統率は安泰です。
なぜならば年下の部下が不満を持っても年上の部下が抑えてくれるからです。
私はそんなことを何度も経験しました。
それが出来るのも普段から年上の部下に礼を尽くしていたからです。
そもそも「命令はタメ口でするもの!」と言う考え自体がおかしいんです。
命令とは口調は関係ありません。
タメ口であろうが、敬語であろうが全て命令です。
「~しろ!」も「「~してくださいませんか?」も同じ命令には変わりありません。
なのでむしろ普段から敬語で指示命令を出すようにするべきなんです。
「敬語での命令を聞いてくれない!」というのであればそれは言葉の問題ではなくて「命令とは何か?」という全く別の問題になります。
ちなみに上司の語る言葉は全て命令です。
それ程上司の言葉は重みがあるんです。
ビジネスにおいては全ての言葉を敬語でするべきです。
この原則から離れたことをしていることが言葉遣いで悩む原因なんです。
他の人がどうしているのかは関係ありません。
あなたが原則通りに仕事中は全て敬語にしてください。
【 実の弟 】
私の上司に私の実の弟がいます。
彼は私の元部下でもあります。
彼に対しても仕事中は敬語です。
それは何故か?
周囲の人々が我々の会話を聞いているからです。
丁寧語は身なりを整える言葉であるとおはなししました。
周囲の人にとって私と弟が実の兄弟かどうかは何の関係もありません。
だから実の弟に対しても仕事中は敬語で話さなければならないのです。
もちろんプライベートではタメ口ですね~。
まとめ
本日は職場で年下の上司に対してどんな言葉を使うのが適当か、または年上の部下に対してはどうかについてお話ししてきました。
どちらも敬語で話すのが基本でしたね。
職場での言葉遣いに悩むのは「命令を敬語で出すと説得力がない!」という誤った感覚があるかです。
「元部下に敬語は使えない」とか変なプライドは捨ててください。
これまで部下や年少者に対してぞんざいな言葉遣いをしてきたツケが今になって噴出している可能性があります。
今一度「仕事上の言葉は敬語が基本!」の原則に立ち返る時ではないでしょうか!
最後まで読んでくださりありがとうございます。
あなたの参考になれば幸いです。