節分には豆まきをされますか?

豆まきで邪気を払って一年を健康に過ごしたいものですね!

ところで豆まきの豆は必ず煎った豆でなければならないってご存知でしたか?

ウチは生の大豆を撒いた事がありとても大変でした。

本日は豆まきの豆は煎った豆でなければならない理由についてお話ししますね。

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節分の豆まきに煎った豆を使うのはなぜ?

我が家でも毎年子どもたちと一緒に豆まきしてます!

ウチは大阪に住んでいますが旦那の実家が鹿児島なんで大豆と落花生を半分ずつまいてますよ!

鹿児島や宮崎では大豆の代わりに落花生を撒くのだそうです。

「火山灰がたくさん降るところなので落花生なら落ちても灰で汚れないから・・・!」と言われているそうですが、旦那の見解ではこれはガセネタだそうです。

なぜならそれほど火山灰は降らないからです。

旦那の実家は鹿児島市の北西の端に位置していますが活火山の桜島(さくらじま)が噴火しても火山灰はほとんど届かないそうです。

しかも節分の季節は冬です。

冬には風向きの関係で大隈半島の方に風が吹くので火山灰も当然風に乗って大隈半島へ飛びます。

よって冬場に鹿児島市内に火山灰が降ることはまずないのだそうです。

節分に落花生を撒く地域は鹿児島・宮崎の他には北海道や東北などの雪の深い地域です。

大豆よりも落花生を撒く家の多いことについて「北国では雪が降るから」と説明されています。

「雪の上に大豆を撒いたら後で拾うのが大変!落花生なら大豆よりも発見しやすい!落花生の方が衛生的である!」などとその理由が説明されています。

そして鹿児島や宮崎でも「火山灰が降る地域だから火山灰の上に撒かれた大豆より落花生の方が衛生的である!」と説明されています。

これは鹿児島のことを良く知らない人が北国の「雪の上に撒かれた落花生」をヒントに憶測を述べただけだと言うのです。

雪は北国のほとんどの場所で多く見られます。

節分の頃は一年の中でもっとも雪の多い季節でもあります。

ところが鹿児島・宮崎では火山灰はそれほど降らないんです。

私も毎年お盆に家族で帰省していますが火山灰は道路の隅に少し残っている程度です。

一度も桜島の噴火に遭遇したことがありません。

大きく噴火したら昼間でも車のヘッドライトを点けないと走れないくらい暗くなるそうです。

「じゃあ、なんで鹿児島と宮崎は落花生を撒くの?」と主人に聞いたら、「安いから!」だそうです。

へ~っ!単純な理由なんですね~!

ほんまかいな~!

そうそう話しが初めから大きく脱線してしまいました。

本日のテーマは落花生の話しではなくて、豆まきの豆はなぜ煎った豆を使うのかでしたね。

スーパーで売ってい節分の豆まき用の大豆は全て煎(い)り大豆ですよね。

煎り大豆とは書いてなくても全て煎った大豆です。

主人の実家の鹿児島ではスーパーに並んでいる節分用の豆は落花生の方が多くて大豆はほんのちょっとだそうです。

我が家でもほとんど豆まきをしていませんでしたが、子どもが保育園に行くようになってから復活しました。

子どもが保育園で豆まきを習って来たんです。

そこでウチでも豆まきをやろうという話になり主人がスーパーで大豆を買ってきました。

そして節分の日の夜に「鬼は外~!、福は内~!」と楽しく豆まきをしました。

保育園の年中のお姉ちゃんと年少組の弟と主人が代わる代わる鬼の役を務めていました。

そして「年の数だけ大豆を食べる!」と言う事も習って来たので一緒に年の数だけ食べました。

ところが大豆がすご~く硬いんです~!

「こん豆、わっぜ固かな~!」 注:鹿児島弁で「この豆すごく固いね~!」の意味

「ほんまやね~!」

大人でも石を噛んでいるような固さです。

「なんでやろ~?」と考えているところに、おじいちゃん(私の父)が登場!

「おじいちゃん、この大豆固くない?」と聞いてみました。

するとおじいちゃんから意外な言葉が!

「こりゃ、生や~!煎って食べな、食べられへんで~!」

え~っ!

なんと私たちは生の大豆を撒いていたんです!

主人に聞いてみると「え~っ?ちゃんと乾物コーナーで買ったけどね~!」とのこと。

「あー、あのね~!乾物コーナーに置いてある豆は生の大豆なのよ~!」

すると今度は旦那の方がびっくりしていました。

「んだもー!知らんかった~!乾物コーナーの方が安かち思て~!」 注:鹿児島弁「えーっ!知らなかったよ~!乾物コーナーの方が安いと思って~!」

主人は節分の豆が置いてあるコーナーをスルーして乾物コーナーに大豆を探しに行ったんです。

本人曰く「節分コーナーの豆はわっぜ高かったで~!」だそうです。 注:鹿児島弁「節分コーナーの豆はとても高かったから~!」

その時に疑問が湧きました。

「なぜ節分の豆は煎った豆を撒くんだろう?」

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節分の豆まきに生豆がダメな理由はこれ!

そこで、おじいちゃんに聞いてみました。

「おじいちゃん、なぜ節分の豆は煎った豆を撒くの?」

するとおじいちゃんが色々教えてくれました。

節分に煎った豆を使うのは次の二つの理由からだそうです。

・豆を鬼に見立てているから

・後ですぐに食べられるように

【 豆を鬼に見立てているから 】

一つ目の理由は豆を鬼に見立てているからです。

昔から穀物には邪気を払う力が宿っていると考えています。

大豆も穀物の一種ですから大豆を生のまま投げても鬼退治は出来ます。

しかしこれでは煎った豆を使うことは説明出来ません。

もう一つ陰陽五行説から来る豆自体を鬼に見立てる考え方があります。

邪気や災いは「木火土金水」の五行説では「金」にあたります。

また刃物などの固いものも「金」に属します。

生の大豆は固いので邪気や災いに見立てると「金」ということになります。

一方「金」に勝てるのは「火」です。

よって邪気や災いに見立てた固い生の大豆(金)を煎って(火にかけて)邪気を封じ込めているんです。

生の大豆をそのまま撒(ま)いたら中には芽の出てしまうものもあります。

これは邪気や災いが継続していることになります。

それを防ぐ意味で煎った大豆を使うんです。

【 後ですぐに食べられるように 】

もう一つの理由が撒いた豆を食べると言う行為にあります。

「豆を邪気や災いに見立てているならそれを食べたら邪気や災いを身に付けることになるんじゃないの?」

なるほど良い質問です。

確かに東洋的な考えの中に食すことによりそのものの力を体内に宿すと言うのもあります。

しかしこの場合は邪気や災いを封じ込める意味です。

日本昔話の「三枚のお札」に次のようなお話があります。

山に栗拾いに行った寺の小僧が道に迷って山姥(やまんば)に捕まってしまいました。

小僧は和尚さんからもらった三枚のお札を使ってなんとか寺まで逃げてきました。

お寺では山姥(やまんば)と和尚さんの対決です。

山姥は「やい、じじい!ここに小僧が逃げてきただろう!」と大変な剣幕です。

和尚さんは囲炉裏で餅を焼きながら「ほう!逃げてきぞ!でもお前には渡さん!」

山姥は今にも和尚さんを食べてしまいそうな勢いです。

和尚さんは「困ったのう!では術比べでもするか!」と山姥に持ちかけます。

術比べで山姥が勝ったら小僧を差し出すというんです。

「で、どんな術比べか?」と凄む山姥に「豆粒くらいの大きさになってワシの手のひらの上に乗れるか?」と和尚さんは答えました。

山姥は「な~んだ!そんなこと簡単だわい!」と言って大豆くらいの大きさに変身して和尚さんの手のひらに乗りました。

っと、その時です!

和尚さんは豆粒大の山姥を焼きたての餅に挟むと、口の中にポンと入れてムシャムシャと食べてしまいました。

それから山姥はもう二度と現われなくなったと言うお話しです。

この昔話では和尚さんは山姥を焼いた餅に包(くる)んでその魔力を封じ込めています。

そして更にその餅を食べています。

このようにして和尚さんは山姥(やまんば)の力を完全に封じ込めました。

煎った豆をすぐに拾って食べると言うところがこの「三枚のお札」の話に似ていますね。

もともと煎って邪気を封じ込めている豆を食べることによって邪気を完全に封じ込めると言う意味なんですね。

節分の豆は煎ってから使う!

それ以来我が家では大豆を煎って使っています。

乾物コーナーにおいてある生の乾燥した大豆を勝ってきてオーブンで煎って使います。

この時のコツは「大豆を一晩水に浸してから煎る」ことです。

大豆を水に浸(つ)けずにオーブンで焼くことも出来ますが、固いです。

一方、一晩水に浸(ひた)した豆をオーブンで煎るとポリポリとちょうど食べやすい固さになります。

オーブンがなければトースターでも出来るし、フライパンでも出来ますよ。

まとめ

節分の豆まき用の豆は生ではなくて必ず煎ったものを使わなければなりません。

その理由は煎ることに邪気を払う意味が込められているからでしたね。

「じゃあ焼き菓子とかも大丈夫なの?」

その通りです。

大豆を撒(ま)いていたのは、当時最も手に入りやすいものだったからですね。

現代ならば落花生もいいですね。

しかも落花生の殻はゴツゴツしていて武器としては大豆よりも強力に見えます。

鬼は大豆よりも落花生を嫌がるはずです。

私は個人的に「ピーナッツチョコレートを撒く風習が出来ないものか?」と思案しています。

なぜならば大好物だからです! でへっ!

ピーチョコ万歳!

最後まで読んでくださりありがとうございます。

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