節分ですね♪
寒いのもあと少しの我慢です!
元気に乗り越えましょう!
ところであなたのお家は節分にまくのは大豆ですか?
それとも落花生ですか?
実は節分の豆まきに大豆ではなくて落花生を撒いている地域があるんです。
本日は落花生をまく地域とその理由などについてお話ししますね。
あなたの参考になれば幸いです。
節分に大豆ではなく落花生を撒くのはここ!
節分に大豆ではなく落花生をまくのは北海道のみなさんです。
北海道ではほとんどの地域で落花生をまくんです。
逆に大豆を撒くのは北海道では少数派なんです。
他にも山形県を除く東北地方の各県は落花生を撒く地域が多いんです。
それから大きく飛んでなんと九州の最南端宮崎県と鹿児島県です。
私は鹿児島県の出身なので子どものころに落花生で豆まきしたのを覚えています。
ところがそれが全国的に見るとマイナーなことであると東京に出てから知りました。
しかし驚いたとか、カルチャーショックを受けたと言うようなことはなく「ああ、そうなんだ!」と事実をすんなり受け入れただけでした。
子どものころからニュースで見る節分の豆まきの様子は知っていました。
そして落花生ではなくて大豆を撒いているのも知っていました。
でも子どものころは何も違和感を感じませんでしたよ。
いや、「都会は上品だなあ~!」と感じていました。
落花生よりも大豆の方が上品なイメージありませんか?
不動産会社の大手アットホームさんが、興味深いデータを公開しているのでここでご紹介します。
節分の豆まきで何を撒くかを全国的にアンケート調査し、明らかにしたんてす。
その結果北海道や東北、そして南九州において大豆ではなくて落花生まく家の多いことが明らかになりました。
大豆よりも殻付き落花生をまくと答えた人が多かった地域の実際の回答率を見てみましょう。
「Q.節分に何をまきますか?」の質問に対して「大豆」または「落花生」と回答した人の回答率です。
落花生は殻付きです。
複数回答可としているので、100パーセントを越える県があります。
地域 大豆 落花生
北海道 13% 69%
青森県 8% 100%
秋田県 7% 93%
岩手県 25% 81%
宮城県 29% 93%
福島県 43% 64%
新潟県 58% 75%
長野県 50% 55%
宮崎県 44% 72%
鹿児島県 27% 80%
山形県 56% 39%
「2014年 アットホームボックス調べ」
なるほど、東北の中では山形県が例外ですがそれでも落花生を撒く家も39パーセントとそれなりに存在します。
しかし、このような分布になるのはなぜなんでしょうかねぇ!
その理由があるはずです。
鹿児島や東北で節分に落花生を撒くのはなぜ?
この分布図を見て思い出すのは言葉の分布図です。
小学校か中学校の国語の教科書で読んだ記憶があります。
料理の味にまつわる言葉の分布に関する考察でした。
記憶が曖昧で申し訳ないのですが、たしか「塩味が薄いことを何と言うか?」だったと思います。
鹿児島では塩味が薄いことを「あまい」と言います。
そして東北でも同じ「あまい」と言うそうです。
しかし関東や関西では「あまい」とは言いません。
その分布図がまさにこの節分に撒く大豆と落花生の違いの分布図とそっくりでした。
元々は関東や関西も塩味が薄いことを「あまい」と表現していたが、「水くさい」などの別の表現が使われるようになりそれが全国に広がって行きました。
ところが、東北・北海道と九州の南にはまだ伝わりきれていないというのです。
この考え方が落花生と大豆にも当てはまるのではないかと考えました。
つまりこう言う仮説です。
元々は全国的に落花生を撒いていたが、関東や関西で大豆を撒くことが流行して行ったのではないか。
そして東北・北海道や九州の南部にはまだその流行の波が届いていないと言うことになります。
しかし、この説は怪しいです。
なぜならば、落花生が流通するようになったのは明治時代に入ってからだからです。
豆まきの行事はもっと古いです。
この大豆と落花生の分布図が逆だったら十分にあり得ます。
つまりこうです。
元々は全国的に大豆を撒いていたが、関東や関西で落花生を撒くことが流行してそれが全国に広がって行った。
東北や九州の南部で大豆を撒く地域が残っているのは、落花生がまだそこまで到達していないからである。
しかし残念ながら大豆と落花生の分布が逆なので、この仮説は間違いです。
まだ誰も気付いていない新しい説を発見したと一瞬盛り上がりましたが、残念です!
鹿児島や東北で節分に落花生を撒くのはこれが原因!
私の実家は鹿児島県です。
そういえば私の記憶の中にある豆まきも落花生でした。
家の玄関のところで鬼に扮した父親に向かって落花生を投げていました。
かけ声はおなじみの「鬼は外!福は内!」です。
そして撒いた後は拾って年の数だけ食べました。
なぜ鹿児島県と宮崎県が大豆ではなくて落花生をまくのかについてはハッキリしたことは分かっていません。
火山灰の降る地域だからではないかとの考察があります。
落花生ならば殻が付いているので火山灰が降り積もっても衛生的であると言うのです。
北海道や東北の各県は雪国であり当然雪の上に豆を撒くことになります。
すると大豆よりも落花生の方が拾うのが簡単だからと言うわけです。
そりゃ、雪の上に撒かれた大豆よりも落花生のほうが拾いやすいのはその通りですね。
しかも雪の上なら衛生上も問題ありません。
雪の上に落ちた大豆よりも落花生の方が探しやすいというのも何となくうなずけます。
しかし、鹿児島県と宮崎県が火山灰の多い地域であるからと言うのは鹿児島県出身者としては合点がいきません。
なぜならば火山灰が降ると言っても雪国に雪が積もるのとはだいぶ様子が異なるからです。
確かに桜島が噴火すれば道路は灰で真っ黒になりますが、雨が降れば流されて道路の端に寄ります。
ドカ灰と言って頻繁に噴火しない限りない、雪国の雪のようにはなりません。
お盆に帰省しても子どもたちに「これが火山灰だよ!」と言って道路の隅を指し示さない限り、火山灰の存在には気付かない程度です。
火山灰で街が埋もれてしまうなんてことはないんです。
しかも節分の頃は北風の影響で鹿児島市をはじめとする薩摩半島に灰は降りません。
この季節は風向きから言って火山灰が降るのは大隈半島の方です。
だからこの説は怪しいです。
私が思うに、鹿児島や宮崎で節分の豆まきに大豆ではなくて落花生を使うのはただ単に落花生の方が安いからではないでしょうか?
落花生1kgと大豆1kgを比較すると落花生の方が価格は高いと思います。
しかし嵩(かさ)、つまり大きさ(体積)を同じにして比べると落花生の方が単価は安くなりませんか?
殻付きの落花生は体積が大きいです。
通販で探すと中国産なら1kg710円と出ていました。
その殻付き落花生の袋サイズは390mmx270mmx90mmです。
単位をメートルにすると0.39m×0.27m×0.09m=0.009477㎥です。
イメージとしては新聞紙の1面の半分の大きさで、厚みが9cmです。
しかも厚みが9cmもあります。
一方大豆はどうでしょうか?
こちらも通販で探すと1kgが486円です。
大豆は中国産よりも国産の方が安いです。
この1kg入りの大豆の袋の大きさは180mm×180mm×60mmです。
こちらもメートルで計算すると0.18m×0.18m×0.06m=0.001944㎥です。
大豆とは密度が全然違います。
重量は同じでも体積は落花生の方が4.87倍です。
486円×4.87=2,366円ですから、1kgの落花生と同じ体積の大豆を準備しようとすれば、4.87kg2,366円分の大豆を調達しなければならなくなります。
国産の高級落花生には及びませんが中国産の安い落花生なら大豆よりもずっと安いことが分かります。
中国産の落花生1kgの価格・・・710円
それと同量(体積)の大豆の価格・・・2,366円
だから升に入れててんこ盛りにした場合、大豆よりも落花生の方が断然安くなるんです。
鹿児島はまだまだ貧しい県です。
私が高校に通っていた1980年代も公立高校では修学旅行がありませんでした。
修学旅行の費用を捻出出来ないんです。
それに「高校卒業したらみんな就職で都会に出るのだからわざわざ修学旅行に行く必要がない!」と聞いたことがあります。
今では少し状況が変っているかも知れませんね。
翻って北海道や東北の事を考えて見ましょう。
北海道や東北もやはり落花生の方が安いからと言うのが本当のところなのではないでしょうか。
その上雪が多いという地域性がそれを後押ししたと言う方が納得出来ます。
東北北海道地方の方のご意見もあると思うので、ご意見をお待ちしております。
まとめ
本日は節分に大豆ではなくて落花生を撒く地域があること、そしてその理由についてお話ししてきました。
落花生派は北海道と東北、そして鹿児島・宮崎でしたね。
その理由は大豆よりも安いからでした。
しかも大豆よりも落花生の方がゴツゴツしているので武器にはぴったりではありませんか!
最初は安いからと言う理由で豆まきに落花生を使い始めたんですが、実際にやってみると意外とピッタリなアイテムで徐々に広がっていったんです。
これが鹿児島で生まれて育ってきた感覚から導き出した答えです。
この仮説が正しければ今後徐々に落下生のエリアが拡大していくに違いありません。
あなたの参考になれば幸いです。