今年も豆まきの季節がやって参りました。

ウチも子どもたちと楽しく豆まきしています。

ところでなぜ豆まきをするのかご存知ですか?

節分や豆まきの風習について知っておくと豆まきがもっと楽しくなりますよ~!

本日は節分の由来や意味そして豆まきの方法についてお話ししますね。

あなたの参考になれば幸いです。

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節分や豆まきの由来や意味は何?

節分とは一体いつのことでしょうか?

節分とは立春の前日の事です。

立春は「春になった日」のことですから節分は冬の終わりと春の始まりの境目と言う意味になります。

現在の暦(太陽暦)では毎年2月4日ころになりますが、昔は月の満ち欠けを基準にした太陰暦でした。

そうすると節分の行事と正月の行事が重なることがあります。

田舎のおじいさんやおばあさんで節分と正月のお祝いをほとんど同じ意味にとらえていることがあるのはそういう事情があったからなんです。

節分は「季節を分ける」という意味です。

日本は春・夏・秋・冬の四季がありますから季節の境目も4回あります。

ということは節分も年に4回あるんです。

そのかなで一年の始まりとも重なる立春の前日が一番重要な日として残ったということなんですね。

【 節分の起源 】

その節分の起源は平安時代にさかのぼります。

宮中の年中行事の中に追儺(ついな)と呼ばれている儀式があります。

追儺(ついな)とは大晦日(旧暦12月30日)に行なわれる宮中の行事です。

これは鬼払いの儀式です。

「鬼やらい」とも呼ばれています。

もっとさかのぼると中国の「論語」にまでたどり着きます。

さてその追儺(ついな)の儀式ですがこんな感じの儀式です。

方相氏(ほうそうし)と呼ばれる鬼を払う役目の役人ら20人が宮中の中を掛け声をかけながら練り歩きます。

方相氏は目の4つある鬼の面をつけて右手には矛(ほこ)左手に大きな楯(たて)を持っていました。

周りの者は弓矢を引いたり、でんでん太鼓を振って方相氏を援護(えんご)しました。

ところが時代が過ぎるとこの鬼を追う役目であった方相氏が今度は鬼として追われるようになります。

なぜ元々鬼を追う立場だった者がいつの間にか自身が鬼であるとして追われるようになったのかは興味深いものがあります。

方相氏は葬儀の先導役も勤めたことから平安時代に高まった穢れ信仰(けがれしんこう)の影響を受けたと専門家は指摘しています。

方相氏が葬儀の先導役を勤めたのは死者が鬼に邪魔されることなく無事にあの世に行くことが出来るようにですが、いつの間にかそのような役目を負った者を邪魔者扱いするようになったんですね。

もう一つの理由は当時鬼の具体的なイメージがなかったことです。

方相氏が追い払っていた鬼は具体的なイメージがありませんでした。

ところが当の方相氏の形相があまりにも凄いために方相氏が鬼ではないかと誤解されたんです。

しかも方相氏の後ろに控えていた従者たちが鬼である方相氏を追い立てているように周囲の者の目には見えたんです。

このよう事情から方相氏は鬼を追う者から追われる鬼そのものになってしまいました。

「巨大な悪に立ち向かって戦っていた者をいつの間にか悪者にしたてて組織から追い出してしまう!」なんてドラマになりそうなテーマですね。

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なぜ節分に豆まきをするの?

節分は季節の変わり目です。

季節の変わり目は時間的な境界であり、異界からの来訪者が訪れやすい時だと考えられていました。

そのため邪気つまり鬼を追い払うための悪魔払いをする必要があったんです。

その方法は様々です。

家の四隅に魔よけの置物を備えるものや入口に備えるもの、そして豆をまくものなどです。

地方によっては豆はまかずに、家の四隅や入口に豆を置いて魔よけとしたところもあります。

豆まきは古代中国の呪術を受け継いだものです。

穀物には生命力と魔除けの力が備わっているという考えです。

日本でも室町時代には大豆をまいて邪気を払う行事が行われていました。

煎り豆を使用することは五行説からも説明できます。

五行説では刃物や金属など硬い物は金気とされます。

また病気や災いなども金気にあたります。

なので病気や災いを制するには金気に勝つものを使います。

それが火です。

五行説では火剋金、すなわち火は金に剋(か)つです。

火剋金は「かこくごん」と読み、火は金属を溶かすという意味になります。

つまり硬い豆を火で煎(い)ることで火剋金を実現しています。

そして豆を鬼に見立ててその豆を食べることによって鬼を追い払うことを意味します。

生の豆をまかずに必ず煎った豆をまくのはこのような理由によるものなんです。

子どのたちに説明する場合にはもっと簡単に説明するのが分かりやすいです。

豆は魔目や魔滅に通じます。

そこから鬼の目すなわち魔目(まめ)に豆をぶつけて魔を滅すと言う訳です。

豆まきの正しいやり方はこれ!

豆まきの正しいやり方は次の通りです。

①豆は煎った豆を使う

②豆まきは夜に行なう

③一家の長が豆をまく

④「鬼は外、福は内」と叫ぶ

⑤豆を年の数だけ食べる

【 ①豆は煎った豆を使う 】

五行説で説明した通り豆を煎ること自体に邪気を払う意味があるので豆は必ず煎った物を使います。

節分の豆として市販されているものが全て煎り豆なのはこのような理由からです。

大豆を買ってきたときは一晩水に漬けたものをオーブンやトースター、フライパンで煎るとポリポリ食べやすい煎り豆になります。

水に漬けないでそのまま煎ることも出来ますがとても硬いです。

【 ②豆まきは夜に行なう 】

邪気が入ってくるのは時間のすき間である夕方から夜にかけてです。

そもそも日中は鬼も出歩きません。

なので豆まきは夕方から夜にかけて行ないます。

神社などで日中に行なうのはイベントとして行っているからです。

【 ③一家の長が豆をまく 】

鬼退治は家長の大切な役目です。

大黒柱である一家の主(あるじ)が行ないます。

また厄年の人がまくと良いです。

でも実際には家族全員でまくことが多いと思います。

子どもたちであれば豆まきも鬼役もやりたがるでしょう。

ぜひやらせてあげてくださいね。

ウチもみんな交代で鬼役もやっています。

ほとんど雪合戦ならぬ豆まき合戦ですな。

【 ④「鬼は外、福は内」と叫ぶ 】

15世紀には既に「鬼は外、福は内」の掛け声をかけています。

神社によっては「福は内、鬼も内」とかけているところもあります。

それぞれ様々な意味合いがあります。

普通の家は「鬼は外、福は内」で大丈夫です。

このとき家の玄関のドアは開けて行ないます。

そして豆まきが終わったらドアを閉めます。

ちょうどこの頃は一番寒いときですから風邪を引かないように気をつけながらやってくださいね。

【 ⑤豆を年の数だけ食べる 】

最後に年の数だけ豆を食べます。

「豆を鬼に見立てているのなら豆を食べたらダメないんじゃないの?」と思う人もいますが心配ありません。

日本昔話の「三枚のお札」には山姥(やまんば)に追われて逃げてきた小僧を助けるために、お寺の和尚さんが山姥を餅に挟んで食べてしまう場面があります。

食べるという動作は鬼を封じ込めるという意味です。

私くらいの年令になると年の数ほど食べるなんて出来ませんが、子どもたちは年の数だけでは少し足りない様子です。

でも年令のせいで食べたいのを我慢しなければならないのは良いことですよ。

ウチでは食べたいだけ食べさせていますけどね。

本来の意味を理解しつつ、柔軟に対応しています。

まとめ

本日は節分の由来や意味そして豆まきの方法についてお話ししました。

なんとなく節分や豆まきの意味が分かってきましたか?

基本の意味が分かればあとはアレンジです。

各家庭で適当にアレンジして大丈夫ですよ。

なぜなら今の節分の豆まきの風習も色々な要素が混じり合って今のような形になったんですから。

先人達の知恵を借りて楽しく過ごしましょう。

最後まで読んでくださりありがとうございます。

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