もうすぐ新年会ですね。
新年会には楽しいイベントを企画されていることでしょう。
本日は介護施設の新年会でおすすめのゲームを一つ紹介します。
座ったまま出来ます。
静かな楽しい余興です。
結構頭脳を使います。
参加して嬉しい企画です。
聞いていても嬉しいです。
このゲームはもともと誕生日のお祝いに毎回家庭内で行なっていたゲームでした。
ところが、とても効果が高いので他にも応用できるのではないかと考えました。
本日は高齢者介護施設での実施を想定してアレンジを加えてみました。
あなたの参考になれば幸いです。
介護施設の新年会ゲームはこれ!座ってできる静かな楽しい余興。
新しい年を迎えましたね。
また今年も一年間みんなで頑張ってまいりましょう!
ところで新年会の楽しいゲームをお探しならおすすめのゲームがありますよ。
それはバリデーション・サークルと言うゲームです。
バリデーション・サークルとは日本語に訳すと「承認の輪(しょうにんのわ)」です。
初めは我が家の子ども達の誕生日のゲームとして行いました。
それがとっても楽しかったんです。
今回高齢者介護施設で行なったらどうなるだろうかと考えてアレンジしてみましたので参考にしてくださいね。
では具体的に見てまいりましょう。
バリデーション・サークルのやり方
ここはとある高齢者介護施設のホールです。
入居者のおじいさんおばあさんたちが集まって新年会が進行しています。
司会者の職員が次のゲームの説明を始めたようですよ。
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みなさん、それではこれからゲームを始めます。
本日行なうゲームは「バリデーション・サークル」と言うゲームです。
やり方は簡単です。
先ず1人前に出てもらいます。
本日は今月誕生日を迎える山本シナ(仮名)さんです。
山本さん、前に出てきてください!
・・・車椅子に座ったまま山本シナさんが前に出る・・・
はい、ありがとうございます。
山本シナさんは1月25日が誕生日です。
なんと92歳です。
すごいですね~!
それではゲームを始めます。
これから順番にみんなで次のように発表します。
「山本シナさんが生まれてきてくれて本当に良かった!なぜならばホニャララだからです!」
みなさんは「ホニャララ」の部分の言葉を考えて発表してくださいね。
そして発表が終わったら最後に「以上です!」と言います。
そしたらみんなで拍手をするというゲームです。
みなさんルールは分かりましたか?
これはゲームですから何を言っても構いませんよ~!
さあ、これから考える時間「シンキングタイム」です!
考えのまとまった人は「整(ととの)いました!」と言って手を挙げてください。
はい、どうぞ!
職員A:「はい、整いました!」
おおっ!早いですね!
ではAさんどうぞ!
職員A:「山本シナさんが生まれてきてくれて本当に良かった。なぜならば昔の話をたくさんしてくれるからです。シナさんの話しを聞いていると昔のおじいさんおばあさんがたちが本当に苦労して働いてこられたのが分かります。その話を聞いていると私も頑張ろうと思うからです。以上です。」
・・・拍手、拍手、拍手・・・・
いやー、とっても良いお話でしたね。
山本シナさんは戦争でご主人をなくされましたが、女手一つで5人のお子様を立派に育てられたんですよね。
私も何度かお伺いしましたが、本当にスーパーおばあちゃんですよね~!
はい、ありがとうございます~!
他にはいらっしゃいませんか?
職員B:「はい、整いました。」
おおっ!、ではBさんどうぞ!
職員B:「山本シナさんが生まれてきてくれて本当に良かった。なぜならば食事の後にいつも「ありがとう!」と言ってくださるからです。山本さんは必ず「ありがとう」と言ってくださるので私は「準備して良かった!」っていつも思います。以上です。」
・・・拍手、拍手、拍手・・・・
いやー、本当ですよね。
山本さんはいつもとても礼儀正しいんですよ。
職員C:「はい、整いまいした!」
職員D:「はい、整いまいした!」
入居者A:「はい、整いまいした!」
おおっ!じゃんじゃん出てきますね。
順番に聞いていきますよ・・・!
バリデーション・サークルの注意点
今まで述べてきたのは私の想定する流れです。
実際に運用する上では次のような点が問題になってくると思います。
・紙に書いて説明する
・職員しか発表出来ない
・入居者は悪口を言うかも知れない
【 紙に書いて説明する 】
初めて参加する方のために大きな紙に書いてあげると分かりやすいです。
紙に書くのは「○○さんが生まれてきてくれて本当に良かった!なぜならばホニャララだからです!以上です。」の部分だけで大丈夫です。
そして「ホニャララ」の部分にみなさんが考えた言葉を入れていくゲームであると説明すれば分かりやすいです。
【 職員しか発表出来ない 】
子ども達の誕生会ならば面白がって子ども達が積極的に発言して盛り上がります。
しかし高齢者の介護施設ならば高齢者からの発言は全く出ないか、出ても限られたものになると予想します。
なのでほとんどの場合、職員が発表することになると思います。
私はそれで良いと思っています。
なぜならば職員が入居者を大切に思う心を育むことが出来るからです。
子どもたちと接していていつも思うことは、「良い面は意識して見ないと見えない!」と言うことです。
何も意識せずに生活していると子どもの欠点やだらしない面にばかり意識が行き、「だらしない子」、「いいかげんな子」と言うイメージが染み付いてしまうんです。
ところがこのバリデーション・サークルを行なうようになって親に起こった変化の一つが子どもを見る目が変ったということなんです。
つまり、「この子の良い面は何だろうか?」と考えるようになったんです。
これが一番の収穫です。
だから当の子どもよりも親にとって収穫の多いのがこのバリデーション・サークルなんです。
【 入居者は悪口を言うかも知れない 】
子どもたちとバリデーション・サークルをしていると悪口の出ることはほとんどありません。
なぜならば「○○君が生まれてきてくれて本当に良かった!なぜならば~」の文章が持つ力です。
悪口を言う場面ではないことを子どもたちは自然と理解できています。
ところが高齢者介護施設ですからもしかしたら、入居者から悪口の出ることがあるかも知れません。
そんな時は司会者の方が上手に転換してあげてくださいね。
この部分は私に経験がなくてごめんなさい。
バリデーション・サークルの効果はこれ!
・親の意識が変る
・子どもが愛されていると感じる
【 親の意識が変る 】
先ほどもお話ししましたが、バリデーション・サークルの最大の利点は親の意識が変ることとです。
親の方に物凄い効果があるんです。
ウチの長男は中学2年生ですが全然勉強しません。
でも小学4年生の弟と実に良く遊んでくれるんです。
その姿を見ていると勉強が出来ること以上の大切なものを彼は持っていると感じます。
そう感じることの出来たのもこのバリデーション・サークルで彼の良い面を見ようとしたからです。
実は長男の誕生日にバリデーション・サークルをしたんですが、何を言えば良いか何も思い浮かばなかったんです。
「こりゃまずいな!言う事が何にもないぞ!」と。
で、思わず言ってしまった言葉が「~が生まれてきてくれて本当に良かった!・・・えーっと!・・・えーっと!・・・えーっと!・・・なぜならば・・・あっ、そうだ!弟と良く遊んでくれるからです!」だったんです。
この時、思わず口にした言葉で私は我に帰りました。
「そうだ~!こいつ弟と良く遊んでくれるよな~!中2にもなって小4の弟を相手にこんなに遊んでくれる子っていないよなあ~!」
この事がなければ「全然勉強しない!」と言う悪い面しか見えなかったと思います。
【 子どもが愛されていると感じる 】
子どもにも良い変化がありました。
子ども達は「ほめられるのが素直に嬉しい!」んです。
普段はケンカばかりしていますが、このバリデーション・サークルをするときには「おにいちゃんはいつも遊んでくれる!」と発言するんです。
それでおにいちゃんも余計に良く遊んでくれるようになりました。
バリデーション・サークルは基本的にほめることしか言いません。
このゲームを嫌がる子は1人もいません。
みんな照れながらも「今日は何を言ってくれるんだろうか?」と期待している様子が分かります。
バリデーション・サークルをしていなかったら家庭内がもう少し殺伐としていたのではないでしょうか!
以上の経験を元に私はこのバリデーション・サークルを子ども会で紹介し、職場の忘年会新年会のイベントとして紹介して来ました。
すると「今日は誕生日ではないけれども家に帰ってやってみます!」との声をたくさんいただきました。
それぞれの家庭で楽しくこのゲームを行なっているんです。
まとめ
本日は高齢者介護施設の新年会のゲームとしてバリデーション・サークルを紹介してきました。
元々は家族内の子ども達の誕生日のイベントとして実施していたものです。
ところがこれがあまりにも効果が高く、子どもたちだけではもったいないと考えました。
そこで親の誕生日にも拡大し、おじいちゃんやおばあちゃんの誕生日にも拡大してきました。
さらに子供会のクリスマスイベントや職場の忘年会・新年会にも幅を広げて紹介してきました。
今回はさらにターゲットを広げて高齢者介護施設において実施することを想定して具体的なやり方を紹介してきました。
参考にしてくださいね。
これを実行して「上手くいった!」、または「やってみたけどあまり上手くできなかった!」などの感想がありましたら、送っていただけると嬉しいです。
最後まで読んでくださりありがとうございます。