ポリカ波板の屋根は素人でもDIY(日曜大工)で張替えることが出来るってご存知ですか?
ウチの家は築50年の平屋ですが、勝手口に設置した波板の屋根が傷んできました。
そこで「私にも出来るだろうか?」と考えて出した結論が「きっと出来る!」でした。
本日は私がどのように考えて「出来る!」と判断したのかについてお話ししますね。
「自分の力でポリカ波板の張り替えが出来るだろうか?」と悩んでいるあなたの参考になれば幸いです。
DIYでポリカ波板の屋根を張替えることは出来る!
台風21号を期に勝手口の屋根の波板を交換しました。
10年ほど前に雹(ひょう)が降ってあちこちに穴が開いていたんです。
その穴をそのままにしていたら穴がドンドン大きくなってしまいました。
しかもその上にある瓦屋根の雨樋(あまどい)が途中でひしゃげてしまい、雨が降ると屋根の雨水がジャバジャバと波板に落ちるようになりました。
すると余計に波板の穴が大きくなり、雨漏りが凄いことになってしまいました。
こうなると木製の骨組みが水に濡れて乾いてを繰り返し木が腐り始めました。
そしてついに端っこの骨組みが強い風でもずれるようになりました。
「こりゃ台風が来たら吹き飛んでしまうぞ!」と心配になりました。
ちょうどその当時(2018年9月)は非常に強い台風21号が接近していた頃で、木材を打ち付けて補強しました。
日本各地で甚大な被害をもたらした台風でしたが、ウチの波板は補強のお陰でなんとか持ちました。
家と家の間に挟まれているので、強風の影響をあまり受けなかったのだと思います。
しかし、これ以上放置しては骨組みの木材がドンドン傷むと思って、思い切って波板を全部交換することにしました。
「でも本当に自分の力で出来るの?」と心配になりました。
次に具体的にどのような準備をしたのかをお話ししますね。
DIYでポリカ波板の屋根を張り替える費用はいくらかかるか?
まずは費用がどのくらい掛かるのかを計算しました。
大まかな方針ですが我が家は築50年の一軒家です。
でこれまで何度も建替えの危機を乗り越えて来ました。
なのであと10年程度で建替えるだろうと思われます。
長くても20年はないだろうと思います。
なので耐用年数を10年と考えて作ることにしました。
耐用年数10年とはどの程度かハッキリしませんが、「頑丈なものを作ろう!」ではなくて「数年持てばよい!」と考えて作ることにしました。
購入しなければならないのは次の三つです。
・波板
・留め具
・骨組み角材
【 波板 】
波板が割れたり劣化が激しいので、この際全ての波板を交換することにしました。
波板の長さは尺(しゃく)で表します。
4尺、6尺、8尺、9尺などのようになっています。
1尺が約30cmですから、4尺・・・約120cm、6尺・・・180cmとなります。
ウチの勝手口の屋根の長さはだいたい110cm~120cmでした。
正確な長方形ではなくて片方のやや短い台形でした。
なので4尺のものを購入すればよいと分かります。
「短いところはハサミで切ることが出来るのでしょうか?」
波板専用の切りバサミもありますが、このためだけに専用工具を買うのは気が引けます。
しかしノコギリなどで切ればなんとかなりそうです。
そして波板の屋根の幅は約9.7mありました。
波板の幅は65.5cmのものがほとんどです。
波板は一山または二山重ねて設置します。
一山3.2cmです。
一山重ねると計算すれば1枚の長さは65.5-3.2=62.3cmになります。
二山重ねると計算すれば3.2×2=6.4cmなので1枚の長さは65.5-6.4=59.1cmになります。
ここから枚数を計算します。
970cm÷62.3cm=15.56枚
970cm÷59.1cm=16.41枚
つまり重ね幅を一山で張り替えると15枚と半分必要になり、重ね幅を二山にすると16枚と半分必要と分かります。
元々ウチの波板は一山で設置してありました。
強度を考えると二山重ねての設置がおすすめなんですが、今回は一山で設置することにしました。
よって必要枚数は16枚です。
4尺(122cm)の波板はネットでは800円から1,000円ほどで売っているので900円で計算してみます。
900円×16枚=14,400円
【 留め具 】
留め具にはフック型の金物をボルトで留めるものと、釘でまっすぐに打ち込むものとがあります。
フック型のものは主に鉄製のパイプに波板を取り付けるときに使います。
ウチの波板の骨組みは木材を組み合わせたものだったので、留め具には釘で打ち込むものが使われていました。
この釘は傘釘(かさくぎ)と言って釘を打ち込んだところから雨水が入らないように、傘を開いたような形をした釘を使います。
傘釘には実に様々な種類の製品があります。
大まかに言えばステンレス製のものとポリカーボネート製のものがあります。
他にも細かな部分が異なり価格も様々です。
例えばネット通販で同じメーカーの90本入りの傘釘がステンレス製だと1,400円もしますがポリカーボネート製だと350円ほど。
270本の箱入りでも価格は2倍程度です。
あまりにも種類が多いので選びきれません。
強度の面から考えてもポリカーボネート製で十分と判断しました。
傘釘の本数ですが、波板1面に3×3=9本使う計算です。
全部で15枚と半分ですから9本×15枚=135本、つまり150本程度必要と言うことになります。
なので傘釘(かさくぎ)はホームセンターに波板を買いに行ったときに店頭で適当な商品を見繕(みつくろ)って購入することにしました。
傘釘の予想価格150本で800円程度。
【 骨組み角材 】
骨組みの角材があちこち雨ざらしの影響で腐ってきました。
でも雨に濡れていないところは大丈夫です。
なので骨組みを全て交換するのではなく、傷んだところに補強材を入れて修理することにしました。
角材の太さは4cm×4cmの太さのもので長さ120cmのものが最低2本必要で、3.5cm×2cm×90cmのものも4本必要と計算しました。
角材もホームセンターに色々な種類のものが売っているので、現地で探して適当なものを購入することにしました。
角材の購入価格2,000円程度。
よって全ての材料費を合わせると14,400+800+2,000=17,200円です。
自分で波板の張替えをするならこれだけで済む事になります。
もしもこの規模の波板張替えを業者に依頼すると、材料費や古い波板の処分費を含めて大体15万円~20万円くらいかかります。
なので多少ヘタクソであっても構わないので自分で手作り(DIY)するのがとってもお得です。
DIYでポリカ波板の屋根を張り替えるのは安全に作業出来るか?
費用的には十分の一の価格で作業出来るので、業者に頼むより自分でやったほうが断然お得です。
しかし問題は強度と安全面です。
強度はあと「10年持てば良い!」との考えです。
これまで30数年風雨に耐えてきた骨組みですから腐った部分を補強すればなんとか持つと考えました。
むしろこのまま雨漏りさせていたら2年も持たないとの危機感から始めた改修工事です。
骨組みに不安があれば追加で補強することも可能です。
なので問題は安全面です。
安全面のポイントをまとめると次の通りです。
・脚立の上から二段目でも波板がヘソの高さに来る
・コンクリートブロック塀が足場として使える
・波板には乗らない
【 脚立の上から二段目でも波板がヘソの高さに来る 】
波板の屋根の高さは平屋の屋根より少し低い高さです。
足場は脚立(きゃたつ)を立てます。
作業する時は脚立の最上段に乗ると危ないです。
使用上の注意にも脚立の最上段には乗らないように注意書きがあります。
なので最上段から一段低いところに立って作業できるかを検討しました。
幸い家の倉庫には大きな脚立があったのでそれを立てて上から二段目に立ってみると私のヘソが波板の高さでした。
「これなら釘が打てる!」と思いました。
【 コンクリートブロック塀が足場として使える 】
コンクリートの塀の上に角材の骨組みを乗せてある作りだったので、アゴの高さのコンクリート塀も足場として使える状況でした。
洗濯機や他のごちゃごちゃした荷物がたくさん置いてあったので幅1.2mほどの通路が50cmしかない所もありました。
しかし窓枠もしっかりしていたので窓枠に足を掛けるなども出来そうでした。
【 波板には乗らない 】
これを一番心配しました。
波板の上に乗ると、危険度が一気に増すと考えたからです。
周囲の話を聞いても「波板を踏み抜いて落ちた!」と言う話を何度か聞いているからです。
しかし波板の上に乗らなければ作業出来ないようなところはありませんでした。
後は自分が横着して波板の上に乗らないことです。
波板の上に乗らなければ脚立からの落下もせいぜい1.5mです。
最悪落下しても骨折程度で済むかなと思ったので自分で張り替え作業をすることに決めました。
実際に自分でやってみた感想はこれ!
自分でやってみて本当に良かったです。
日時は仕事の休みの日に行ないトータル4日ほどかかりました。
【 安全面 】
まず安全面ですが、最後の端っこを貼り付けるときにどうしても波板の上に乗らなければならない状況が出てきました。
釘を打つのに手が届かなくなったからです。
その時は「渡し板」を波板の上に乗せて「渡し板」の上に乗るようにしました。
また脚立から降りるときに足を滑らせて2段踏み外したことがありました。
幸い右ひじにすり傷が出来た程度で大事には至りませんでした。
釘に身体を引っ掛けることもなく、ハンマーで指を叩くこともなく無事に作業を終えることが出来ました。
【 波板の切断 】
波板は古い裁ちばさみで割りと簡単に切ることが出来ました。
と言っても片手では硬くて両手で力を入れて切りましたけれどもね。
縦も横も裁ちばさみ1本で切ることが出来ましたよ。
専用工具だったらもっと楽に切れたかも知れませんね。
【 骨組みの補強 】
ホームセンターで探した角材ですが、「荒材束売り(あらざいたばうり)」と言うのが安く売っていました。
4cm×4cmで太さがちょうど良い感じでした。
長さは2mほどもあり、これを9本束売りでなんと1,080円(税込み)だったんです。
持ち帰るには長過ぎたのでレジで精算した後1.2mと0.8mの二つに切ってもらって家まで運びました。
これが大活躍して少しでも不安なところはドンドン補強しました。
【 明るくなった 】
もともと乳白色の波板でしたが、今回はエンボスクリアという透明でなおかつ片面をデコボコ加工してあり透けて見えないものを選びました。
なので勝手口がとても明るくなりました。
雨漏りしなくなったので雨の日もここに洗濯物を干すことが出来るようになり妻が大喜びです。
まとめ
本日はポリカ波板の屋根の張替えで、私がどのように考えて「出来る!」と判断したのかについてお話ししました。
費用面と強度と安全面でしたね。
自分で出来れば費用面は解決しますが強度と安全面に不安が残ります。
業者に頼めば強度と安全面は保証されますが費用面が痛いです。
なのでこの三つを総合的に考えて判断してくださいね。
一番大切なのは安全面ですよ~!
安全面さえ確保できると判断できたらぜひチャレンジしてみてくださいね。
木材の骨組みに設置するポリカ波板はとっても作業がしやすいんです。
自分で出来た時の喜びは何ものにも変えられませんよ~!
あなたの参考にしてくださいね。
最後まで読んでくださりありがとうございます。