北海道の旭川に行かれるんですね!
とても素敵なところですよ。
本日は旭川の気候、特に冬の様子についてお話しします。
旭川に初めて行かれる方の参考になれば幸いです。
北海道旭川市の冬の天気はこれ!
旭川市の冬はとても厳しい寒さが続きます。
最も寒い1月の平均気温で氷点下7.5℃です。
一方夏の気温もかなり高くて毎年30度を越える日も10日ほどあります。
北海道内の他の都市と比べても寒暖の差が特に大きくなっています。
そのため非常に四季の変化に富んだ街なんです。
また、1日における温度差も大きいことが旭川市の特色です。
記録を取りはじめてからの過去の最低気温はなんと氷点下41.0度です。
これは明治35年(1902年)1月25日に観測されたもので日本最低気温の記録となっております。
また真冬日つまり最高気温が0℃を下回る日も平均して70日を越えます。
このことからも1月~2月の気温がいかに低いかが分かりますね。
そしてもちろん雪もたくさん降り、年間雪日数が140日です。
つまり冬の4ヶ月間すなわち12月から3月までの間はほとんど毎日のように雪が降っている感じになります。
北海道旭川市の冬の気温はこれ!
以下のデータは旭川地方気象台が発表している月ごとの気温の平均値です。
平年値とは、1981年から2010年までの30年間の気温データを元に平均した数値です。
月 平均 最高 最低
気温 気温 気温
(℃) (℃) (℃)
1月 -7.5 -3.5 -12.3
2月 -6.5 -2.1 -12.7
3月 -1.8 2.6 -6.3
4月 5.6 11.7 0.0
5月 11.8 17.7 5.4
6月 16.5 22.9 11.6
7月 20.2 25.8 15.9
8月 21.1 26.3 16.8
9月 15.9 21.6 11.2
10月 9.2 14.8 3.9
11月 1.9 5.8 -2.0
12月 -4.3 -0.8 -7.9
旭川市の気象表(平年値):旭川地方気象台発表
最も寒い1月~2月にかけて最高気温の平均がマイナス3℃ですからいかに寒いかがお分かりいただけると思います。
旭川を含めた上川地方は地形が盆地です。
そのため、風の弱い晴れた日の朝は放射冷却により特に冷えやすいんです。
それで朝方冷え込むんですね。
日本での観測史上最も寒いのもここ旭川で明治35年(1902年)1月25日に記録された氷点下41.0度です。
しかし、最近のは都市化などの影響で最低気温は徐々に上昇しており、氷点下30℃以下にまで下がる日はほとんどありません。
10月は通常の最高気温が13℃前後、最低気温が7℃前後ですが、寒い日は最高気温が10℃を下回り、最低気温も氷点下の日が出て来ます。
11月は更に冷え込み、月末になると最高気温の氷点下となる日が増えてきます。
12月は最高気温がほとんど氷点下になります。
しかし最低気温はそれほど下がらず、マイナス7℃くらいの日が多いです。
1月~2月は最高気温が12月よりも少し下がるのに対して最低気温の下がり方がキツイです。
マイナス10℃を下回る日がほとんどで、マイナス20℃近くまで下がる日もあります。
この時期に旭川を訪れるなら防寒対策を万全にしてくださいね。
ダウンジャケットやオーバーはもちろんの事、帽子や手袋、使い捨てカイロなどの小物も必須です。
また、日光が雪に反射して眩しい事があるので、サングラスの用意をすると良いでしょう。
靴は暖かく滑らないものを履きましょう。
後付けの滑り止めも売っています。
例えばこんな商品です。
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3月になると少しずつ温かくなります。
最高気温の0℃以上の日が出て来ます。
暖かい日は10℃を越える日もあります。
最低気温も氷点下ひと桁の日が多くなります。
4月は最高気温が10℃を越え、最低気温も氷点下から脱出します。
北海道旭川市の冬の雪の様子はこれ!
気温が下がると共に雪も多くなります。
シーズンの最初に雪が降った日を初雪といいますが、旭川の初雪は10月中旬から下旬がほとんどです。
まれに11月に入ってから初雪と言う年もあります。
そして積雪の始まるのは平年11月初旬です。
積雪とは雪やあられが地面の半分以上を覆う状態を表します。
そして、その積雪の状態が30日以上続くと長期積雪(根雪)といいます。
根雪の始まるのは11月下旬が多いです。
根雪の始まる11月はまだ積雪は20cm程度です。
12月に入ると根雪の深さがドンドン増えて約50cmを越えます。
曇りや雪の日が多く晴れの日がほとんどありません。
1月~2月は根雪が最も多くピーク時は70cm~80cmにもなります。
天気もほとんどが雪の日か曇りです。
3月の頭まで雪が多いですが、後半は晴れの日が多くなり雪が急激に融け始めます。
3月中にほとんどの根雪が無くなります。
4月上旬の内に根雪は完全になくなります。
これだけ雪がたくさん降るので雪にまつわる様々な気象現象が現れます。
【 なだれ 】
なだれには主に二つの種類があります。
・新雪表層なだれ
・全層なだれ
大雪の降った後に起きやすいのが「新雪表層なだれ」です。
一方春先に気温の高くなったときに起きやすいのが「全層なだれ」です。
なだれは煙のようにふわっとして見えますが、実は土砂災害のように建物を一瞬にして押し流してしまうほどの物凄い破壊力を持った災害の一つなんです。
そのスピードは時速300kmを越えるものもあり、気象台では「なだれ注意報」を出して注意を呼びかけています。
「なだれ注意報」が出たときには、地元の方の話をよく聞いて行動するようにしてください。
【 ダイヤモンドダスト 】
空気中にダイヤモンドのようにキラキラ輝く粉末の漂うことがあります。
これをダイヤモンドダスト(ダイヤモンドのチリ)と言います。
これは風のない日に空気中の水蒸気が凍って出来る自然現象です。
1月~2月の明け方、気温がマイナス10℃を下回る地域で起きることがあります。
ダイヤモンドダストに太陽の光が当たると反射してサンピラー(太陽の柱)、サブサンと言う現象も発生します。
【 サンピラー 】
サンピラーは朝日や夕日から上下に光が伸びて柱状に見える現象です。
その形状が柱に似ていることから「太陽柱」すなわち「サンピラー」と言います。
「ピラー」は英語で「柱」という意味です。
これと同じ現象で、車のヘッドライトや街の明かりによって起こると「ライトピラー」と言います。
また月明かりで起こると「ムーンピラー」と言います。
これはダイヤモンドダストの氷の結晶や上空にある薄い雲に太陽の光が反射して起こる現象です。
【 幻日 】
ダイヤモンドダストの起こる時に珍しい現象の起こることがあります。
それが「幻日」です。
「げんじつ」と読みます。
太陽が三つに分かれて見える現象です。
本物の太陽が真ん中にあり、その左右にそれぞれ別の太陽があるかのように見えます。
これは光の屈折によるのもです。
まとめ
本日は旭川の気候、特に冬の様子についてお話ししました。
日本有数の豪雪地帯であり、平地でこの状態ですから山間部に入るともっと凄いことになるんですよ。
その代わり冬まつりなどのイベントやスキー場、ダイヤモンドダストなどの幻想的な自然現象が見られる素敵な街です。
旭川に行かれる時の参考にしてくださいね。