今年もやって参りました!
箱根駅伝です!
毎年テレビで応援していますが、大人も子どもも目が離せませんよね!
ウチの子どもが「ねえお父さん!駅伝の選手は時速何kmで走っているの?」と聞いてきました。
これは面白い発想ですね。
そこで箱根駅伝の選手の走る速度を計測してみました。
子どもたちは「時速○○kmで走っている!」とか「100mを△秒で駆け抜けている!」と言った方が実感としてつかみやすいんですね。
「すっげー!」と感激していますよ。
箱根駅伝を子どもたちと一緒に見ながら楽しんでくださいね。
箱根駅伝の選手は時速何kmで走っているの?
箱根駅伝は新春に必ず行なわれる駅伝競走です。
毎年1月2日と1月3日の2日間にわたって行なわれます。
正式名称は「東京箱根間往復大学駅伝競走」と言います。
全国的に有名な大会なので全国大会と思われがちですが、実は「関東学生陸上競技連盟」が主催している地方大会なんです。
そしてこの箱根駅伝で10位以内に入ると全国大会である出雲全日本大学選抜駅伝競走、いわゆる「出雲駅伝」に関東代表として出場できます。
他には「全日本大学駅伝」という競技会もあります。
この「箱根駅伝」「出雲駅伝」「全日本大学駅伝」の三つは男子の三大大学駅伝と呼ばれているんです。
ではこの箱根駅伝の選手達は一体時速何kmで走っているのでしょうか?
箱根駅伝は往路と復路にそれぞれ5つの区間の合計10区間で争います。
各区間の歴代最高記録は次の通りです。
【 1区 】21.3km 1時間01分06秒
佐藤悠基選手 東海大学2年 2007年
【 2区 】23.1km 1時間06分04秒
メクボ・ジョブ・モグス選手 山梨学院大4年 2009年
【 3区 】21.4km 1時間01分38秒
オンディバ・コスマス選手 山梨学院大4年 2012年
【 4区 】20.9km 1時間02分21秒
大塚倭選手 神奈川大学4年 2018年
【 5区 】20.8km 1時間11分45秒
青木涼真選手 法政大学2年 2018年
【 6区 】20.8km 58分01秒
秋山清仁選手 日本体育大学4年 2017年
【 7区 】21.3 1時間02分15秒
林奎介選手 青山学院大学2年 2018年
【 8区 】21.4km 1時間04分05秒
古田哲弘選手 山梨学院大 1年 1997年
【 9区 】23.1km 1時間08分01秒
篠藤淳選手 中央大学4年 2008年
【 10区 】23.0km 1時間08分59秒
松瀬元太選手 順天堂大学4年 2007年
ご覧の通り20数キロのコースを1時間ちょっとで駆け抜けているので単純に計算すると時速20kmで走っていることになります。
箱根駅伝の選手は時速20kmで走っている!
時速20kmと聞いてどう感じますか?
車の速さが時速40kmです。
人の歩く速度が時速4kmです。
う~ん、差がありすぎてよく分かりませんね~!
自転車はどうでしょうか?
自転車の平均速度は時速12kmです。
自転車よりもずっと早いんですね~!
箱根駅伝の選手は100mを何秒くらいで走っているの?
小学生に箱根駅伝のランナーのスピードを体感してもらうには歩道を伴走してもらうのが一番です。
箱根駅伝のテレビ中継を見ていると沿道の歩道をランナーと競争しているちびっこたちの姿を目にしますね。
彼らは冬休みが終わって学校に行くと「俺も箱根駅伝一緒に走ったぞー!」って自慢するんですね~!
でもあっと言う間に置いていかれて二度と目にすることはありませんね。
そりゃそうですよ。
相手は大学生で大人とほとんど同じですから!
箱根駅伝のコースで伴走できないちびっ子たちに箱根駅伝の選手の速さを実感してもらうためには、100m走に換算して説明してあげると良いです。
小学生の中学年以上になると体力測定があります。
【 小学6年生 】
小学6年生の100m走の平均タイムが16秒から18秒です。
最速の子は14秒前半です。
遅い子でも20秒以内がほとんどです。
【 小学5年生 】
小学5年生の100m走の平均タイムは17秒から20秒です。
最速は14秒後半で、遅い子は21秒台です。
【 小学4年生 】
小学4年生の100m走の平均タイムは18秒から21秒です。
最速の子は15秒後半、遅い子は22秒くらいです。
【 小学3年生 】
小学3年生の100m走の平均タイムは18秒から22秒です。
最速は16秒後半で、遅い子は23秒台です。
【 小学2年生 】
小学2年生の100m走の平均タイムは19秒から23秒です。
最速は17秒台で、遅い子は25秒くらいです。
【 小学1年生 】
小学1年生の100m走の平均タイムは21秒から25秒です。
最速は18秒台で、遅い子は26秒くらいです。
続いて、箱根駅伝の歴代区間記録の選手のスピードを100m走に換算すると次のようになります。
【 1区 】21.3km 1時間01分06秒 → 21300m 3660秒
100mあたり17.18秒で疾走。
佐藤悠基選手 東海大学2年 2007年
【 2区 】23.1km 1時間06分04秒 → 23100m 3964秒
100mあたり17.16秒で疾走。
メクボ・ジョブ・モグス選手 山梨学院大4年 2009年
【 3区 】21.4km 1時間01分38秒 → 21400m 3698秒
100mあたり17.28秒で疾走。
オンディバ・コスマス選手 山梨学院大4年 2012年
【 4区 】20.9km 1時間02分21秒 → 20900m 3741秒
100mあたり17.89秒で疾走。
大塚倭選手 神奈川大学4年 2018年
【 5区 】20.8km 1時間11分45秒 → 20800m 4305秒
100mあたり20.69秒で疾走。
青木涼真選手 法政大学2年 2018年
【 6区 】20.8km 58分01秒 → 20800m 3481秒
100mあたり16.73秒で疾走。
秋山清仁選手 日本体育大学4年 2017年
【 7区 】21.3 1時間02分15秒 → 21300m 3735秒
100mあたり17.53秒で疾走。
林奎介選手 青山学院大学2年 2018年
【 8区 】21.4km 1時間04分05秒 → 21400m 3845秒
100mあたり17.96秒で疾走。
古田哲弘選手 山梨学院大 1年 1997年
【 9区 】23.1km 1時間08分01秒 → 23100m 4081秒
100mあたり17.66秒で疾走。
篠藤淳選手 中央大学4年 2008年
【 10区 】23.0km 1時間08分59秒 → 2300m 4139秒
100mあたり17.99秒で疾走。
松瀬元太選手 順天堂大学4年 2007年
いかがですか?
小学生に説明する時には100m走のタイムに換算してあげると実感が湧くはずです。
ちなみにウチの小学4年の息子の100m走のタイムは19.5秒で、クラスで一番足の速い子のタイムは、16.8秒です。
息子に「あんたのクラスの拓也くんの100m走とおんなじスピードで20km走っているんだよ!」と説明したら「すっげー!早え~!」と目を丸くしていました。
このように身近なことに置き換えて説明してあげると、より実感をもって楽しむことが出来るんですよ!
ちなみに私は出勤時家から最寄駅まで600mを7分で歩いています。
もしも箱根駅伝の選手が家から駅まで走ったら何分で走ると思いますか?
第一区間の記録保持者が走ったら600mですから100mのタイムを6倍すれば出ます。
17.18秒×6=103.08秒
おおっ!家から駅まで1分40秒ですな!
こんなに早ければ電車に乗り遅れるなんてことはあり得ませんね。
「いや、もっと早く起きればいいんじゃないの~!」っと、ウチの息子が叫びました。
もうっ!
夢がないねぇ~!
まったく~!
箱根駅伝の見どころはここ!
ところでせっかくなので上記で計算したデータを並べ替えて往路と復路のスピードを比較してみます。
【 1区 】17.18秒 【 10区 】17.99秒 0.81秒差
【 2区 】17.16秒 【 9区 】17.66秒 0.5秒差
【 3区 】17.28秒 【 8区 】17.96秒 0.68秒差
【 4区 】17.89秒 【 7区 】17.53秒 -0.36秒差
【 5区 】20.69秒 【 6区 】16.73秒 -3.96秒差
ここで5区と6区のスピードの差に注目していただきたい。
この5区は俗に「山上り」と呼ばれ、標高差864mを駆け上がる非常に過酷な区間なんです。
平均速度もかなり落ちています。
そのために各チームの中でもエース級の選手を配置する区間です。
エース級の選手でもこのタイムですからどれだけ過酷なコースなのか想像出来ますね。
この5区を制するチームが優勝すると言われています。
またその反対ルートである6区は逆に「山下り」と呼ばれている難しいコースです。
下り坂を駆け下りるスピードは平均して時速25kmを越えます。
このときのスピードを100mに換算すると14.4秒です。
これは小学6年生が100m走の全国大会に出場する選手のスピードです。
つまり小学校で1番足の速い子が全力疾走するのと同じスピードで箱根駅伝の選手は走っているんです。
早朝8時のスタートで気温が非常に低く、6区を走る選手の中にはタンクトップではなく、袖のあるユニフォームやアームウォーマーを着用する選手が目立ちます。
このようにトップ選手のスピードを見ていくと選手たちの目には見えない闘いがなんとなく伝わってきますね。
5区は「4年連続同一区間走行選手数」が全区間中最多の37人となっています。
6区は「4年連続同一区間走行選手数」が5区に次いで多く33人です。
他の区間の倍以上の数字です。
このように5区6区を走る選手は翌年も5区そして6区と同じ区間を走る率が高いんです。
これは他の区間とはコースの様子がかなり異なるために特殊な能力が要求されることの証でもあります。
5区にエース級の選手を配置する理由が分かりますね。
そんなことも考えながら駅伝を観戦すると面白いですよ~!
まとめ
本日は箱根駅伝の選手の走る時速を計測してみました。
箱根駅伝の選手のスピードは時速20km!
子どもたちに説明する時は「時速○○kmで走っている!」よりも「100mを△秒で駆け抜けている!」と表現する方が食い付きが良いですよ~!
一緒に楽しんでくださいね~!
みんながんばれ~!