新成人おめでとうございます。
私はあなたの成人を心から歓迎しています。
ところで、今度の成人式に着ていくスーツですが、「黒のスーツを選んではならない!」ってご存知ですか?
それには三つの理由があるんですよ。
本日は「成人式の日のスーツになぜ黒を選んではならないのか?」についてお話ししますね。
あなたの参考になれば幸いです。
成人式のスーツに黒を選んではならない理由はこれ!
成人式に黒いスーツを選んではならない理由はこれです。
黒いスーツは若い人の夜遊び用の服だから!
「え~っ?黒のスーツって、最も格式の高い服装なんじゃないの~?」
「私の父や祖父は結婚式に着ていく服はいつも黒いスーツに刺繍入りの白いネクタイでしたよ~!」
「皇室や国会議員の正装も黒のモーニング(燕尾服:えんびふく)を着ているじゃないですか!」
なるほど~!
あなたの言いたいことは、よ~く分かります。
だってこの私でも知らなかったんですから!
なので、この記事を読んでスーツのルールを学んでくださいね。
そうなんです!
黒いスーツは遊び人の服なんですよ~!
「ホストのことですか?」
そう、その通り!
彼らが着ているものは黒いスーツが多いですね。
黒いスーツに黒いシャツ、赤いネクタイ・・・。
夜の繁華街に行くと、黒いスーツを身にまとった怪しげなお兄ちゃんたちがウロウロしているのを見たことありますよね!
彼らが黒いスーツを着ているのは、礼装や正装の黒に憧(あこが)れて真似ているのではありません。
「黒がカッコいい!」と思い込んでいるからです。
遊び人がなんとなく服を選ぶと見事に黒に傾いてしまいますが不思議な現象ですよね~!
昔の映画を見ても黒いスーツ、黒いシャツを着ているのはみ~んなマフィアの幹部と決まっています。
これが歴史の真実であり、伝統と言うものです。
だからあなたがもし、「黒いスーツを着たい!」と思っているのなら、あなたは遊び人の可能性が大です。
まともな人間でない可能性があります。
「朱に交われば赤くなる」という諺(ことわざ)の通りで、黒いスーツを「カッコイイ!」と思っている人との交友を続けていくと、それが当たり前になってしまいます。
気が付いた時には、堅気(かたぎ)の人間の普通の感覚までなくなってしまうんですよ。
「でも、礼装や正装は全て黒じゃないですか~!礼装って堅気の人も着ますよね!」
あっ、なるほど!
あなたは礼装の黒とスーツの黒がごっちゃになっていますね~!
と言うことで次に「成人式のスーツに黒を選んではならない二つ目の理由」を説明します。
スーツの黒と礼装の黒は意味が全く異なる
結婚式の会場から出て来る人々をみるとみ~んな「ダブルの黒いスーツに白いネクタイ」していますね。
この光景は日本だけなんですよ。
しかもスーツの本場であるヨーロッパの国々の方がこの光景を見ると一様に「???」な場面なんです。
外国人:「何があったんですか?」
参列者:『はい今日は結婚式なんです~!』
外国人:「へーっ???」
「???」・・・の部分はその外国人により様々ですが、大体次のようなことを感じているんです。
外国人①:「この人たちは普通の人に見えるけれども、実はみんなマフィアの一族なんだ~!」
外国人②:「日本では結婚式のお祝いを葬式の格好でするんだ! おもしろ~い!
外国人③:「クロいスーツのヒトがイッパイネ!ニッポンはフシギナ国ネ!」
日本では黒いスーツは格式の高い正装だと思っている人が多いんですよ。
しかも就職活動ではほとんどの大学生が黒のリクルートスーツでしたね。
さらにはテレビに出てくる人気俳優が黒いスーツでビシッと決めている姿を見ると「うわぁ~!カッコいい~!」って思っちゃいますよね。
だからあなたが黒いスーツに対して畏敬(いけい)の念を持つのも無理はありません。
しかし、これは礼装の黒とスーツの黒がごっちゃになってしまった日本の特殊事情のせいなんです。
最近では結婚式の黒いスーツも段々少なくなってきました。
黒いリクルートスーツにいたっては「採用する会社側がスーツは黒と決めている!」のかと思いきや、ただ単に「ある時期黒が流行したから!」という理由でみんなが黒を着るようになっただけなんですよ。
本場ヨーロッパで礼装と言えばモーニング、タキシードなど色は黒ですが、これは形と色がセットになっているんです。
だからスーツの色を紺色やグレーから黒に変えるとグレードが上がるという感覚はないんです。
例えて言えば、日本の浴衣(ゆかた)です。
浴衣のデザインをもっと豪華にすれば振袖と同等の価値を持つと思いますか?
そうは考えませんよね。
浴衣は夏祭りや花火大会に着て行きますがお正月や成人式、卒業式、入学式に着て行く人はいませんよね。
どんなに立派な図柄や刺繍(ししゅう)をあしらっても浴衣はどう見ても浴衣でしかありません。
それは浴衣(ゆかた)がお風呂に入った後に着る「湯上り着」であるとわれわれ日本人は知っているからですね。
もしも浴衣姿で結婚式や成人式に参加する人がいたら、あなたはおそらく凄い違和感を感じるのではないでしょうか!
ヨーロッパの方々はこれと同じような違和感を結婚式の黒いスーツの集団に対して感じているんです。
だからスーツの色を紺から黒に変えたら普通のスーツが礼装用に進化すると言うことはあり得ないんですね!
スーツの色を黒に変えてもスーツはスーツでしかないんです。
これが成人式に黒いスーツを着てはならない二つ目の理由です。
成人式のスーツのルールはこれ!
最後にお話ししたいのがセンスではなくてルールが大切ということです。
「成人式に何を着ようかな?」
「どんなスーツが一番カッコイイかな?」
と悩むところですが、あなたに似合う服を選ぶのではなくてルールに則(のっと)った服を選んでください。
大切なのはあなたの服選びのセンスではなくて「周囲の人々に不快感を与えない服装」を選ぶことの出来る知識と教養です。
参加する式典の格式が高くなればなるほど、そこには服装の厳しいルールが伴います。
「遊び」は許されません。
男性ファッション誌でよく特集されるのが着崩(きくず)しについてです。
「ちょい悪おやじの着こなし術」などがもてはやされています。
ところがルールを伴わない「着崩し」はただの「無知」です。
成人式も祝いの場です。
結婚式ほど格式のある式典ではありませんが着崩しはルール違反です。
最後に成人式のスーツのルールを書いておきます。
・スーツは、濃紺か濃い灰色の無地がベストです。薄いストライプが入る程度は構いません。
・シャツは、白の無地がベストです。織柄が入っても大丈夫。襟はレギュラーかセミワイドにしましょう。
・ネクタイは、濃紺の無地か濃紺に白の小さなドット柄が良いです。
・靴は黒のプレーントゥがいいです。間違ってもローファーはダメです。
・ベルトも黒色、カバンも黒が良いです。
まとめ
本日は成人式のスーツに黒を選んではダメな理由についてお話ししてきました。
スーツのルールを知った上であえて冒険をする分には構いません。
ビシッと決めて颯爽(さっそう)と成人式会場に乗り込んでくださいね。
あなたの事を応援しています!
最後まで読んでくださりありがとうございます。